特許出願中のAR関連技術で、新たな感謝の伝え方やサプライズを提案

2023/08/09
マガジンサミット編集部

合同会社Straidは2022年5月21日、AR技術を採用したキーホルダーサービス「ことたま」のプレローンチを開始した。「ことたま」は、スマートフォンをキーホルダーにかざすと、画面から手紙やイラストが浮かび上がる仕組みだ。同社は、手紙の代わりにギフトに添えるサプライズや、母の日や父の日といった感謝を伝えるシーンでの需要を見込んでいる。

UIとUXにこだわったキーホルダーを2023年5月にプレローンチ

ARとは、スマートフォンやタブレットのカメラを通じて画面に映し出された現実の情報に仮想の情報を重ね、その仮想の情報が実際に存在しているように見せる技術だ。一世を風靡し、いまだ根強いファンを抱えているスマートフォンゲーム「Pokemon Go」のARモードをイメージするとわかりやすいだろう。

スマートフォンの普及に伴い、AR技術の採用も増えたが、専用のアプリケーションをインストールし、会員登録をして使用するのが一般的だ。ところが、「ことたま」はそういったことは一切不要。スマートフォンをキーホルダーにかざすだけで、Webカメラが反応し、表示されたURLをクリックするだけで、手紙やイラストの仮想情報が表示される仕組みだ。

「IT技術に不慣れな年配の方に贈られることも想定し、使いやすさにはこだわりました」と開発を担ったStraid社CEOの武林勝太郎氏は話す。また、「メールやLINEとは異なり、モノとして残しておくことができます。しかも、手紙よりも劣化しづらいため、長く手元に置いていくことも可能です。普段は照れくさくて言いづらいことを、ぜひこの『ことたま』に込めて伝えてほしいですね」と言う。プレローンチでは個数を150個に限定。価格は1,650円(税込、送料別)からに設定し、7月半ばの正式なローンチを目指す。

知人の娘を喜ばせた気持ちが原動力になり、「ことたま」の制作を開始

開発のきっかけは、「おばあちゃんに手紙を送りたい」という6歳になる知人の娘の一言だった。開発を始めた2021年10月といえば、新型コロナウイルスの影響により、遠方に住む人に会いづらいという状況が続いていた頃。「プレゼントを送りたい」というのが彼女の本当の希望だったが、配送業者への負担を懸念して知人がそれを静止した。「彼女の残念そうな顔を見て、せめて面白い方法で、手紙や手書きのイラストを送ることができればと思いました」と武林氏は語る。手書きの温もりと、それをいつでも身に付けられることをイメージし、配送のことも考慮したときに最適だったのがキーホルダーだった。

知人宅から帰宅をし、その日のうちにプログラムを書き上げた。試作品はすべて手製だ。レジンで自作したキーホルダーに、知人の娘のイラストが入力されたNFCタグを埋め込んだ。本業のコンサルティングを行いながらも、わずか2週間で完成させた。試作品を受け取った知人の娘も、受け取った彼女の祖母も喜んだということを聞き、サービスの立ち上げに着手。サービス申し込みのサイトから、制作、発送まで自動化できるシステムを構築し、受け取りまでの時間短縮も意識した。意外にも一番苦労をしたのは商品名だという。「日本語らしい単語と音を意識しました。結果、言霊から採用しましたが、丸くて優しい印象にしたかったので、ひらがなにし、濁点をとりました。サービスの立ち上げから完成までの間、商品名を一番迷いました」と笑う。

さまざまなエンターテインメントをより便利で鮮やかなものに

「ことたま」に使用しているARに関連する複数の技術は現在、包括して特許出願中だ。これらの技術を別の製品やサービスに転用することで、エンターテインメント業界への参入を狙う。中でもStraidが注目しているのが、アイドル産業だ。「アイドル産業とAR技術は親和性が高い」と言葉に熱を込める。アイドルがSNSに投稿したARマーカーをユーザーがスクリーンショットで撮影。ユーザーはそれを劇場で見せることによって、ARマーカーに印字された新たなクーポンを得られる、という流れを現在売り出している最中だ。これによって、集客のみならず、客数データのコントロールにもつながり、運営側にもメリットをもたらす。

さらには、リアルイベントのみならず、オンラインイベントでの活用も見込める。配信内容が毎日変更するARマーカーを提供することで、ファンを継続的に楽しませたり、ARマーカーが貼られたアクリルスマホスタンドにスマートフォンを置き、ライブ配信を視聴できたりという構想だ。「当社のAR技術は他にも、スポーツや街歩き、歴史探訪などさまざまな分野に転用可能で、エンターテインメントをより盛り上げるために一役買えると信じています。まずは、プレローンチで『ことたま』の認知度を高め、初年度の売上総利益1,000万円を目指します」と意気込んだ。

合同会社Straid

CEO

武林勝太郎

1985年生まれ。IT企業においてS/W・H/W・クラウドソリューションのセールスに3年従事し、BtoBマーケティング組織構築のマネジメントへ移行。ABM(Account Based Marketing)の構築を中心にDMP/CDP、MA、CRA/SFAを用いてパイプライン設計構築、KPI/KGI設計を行い、ToB、ToC共にマーケティングフローの設計構築を担当。その後新規事業部に移籍し、データを活用した顧客リテンションツール、マスメディアとの連携をした地場活性化プラットフォームなどの立ち上げを担う。

2017年からフリーランスとして独立し、2022年にマーケティングコンサルタント、ビジネスデベロップメント、自社サービス運用を軸に合同会社Straidを設立。

ことたまPR動画

(YouTube:https://youtu.be/fwNjOKPi9mo)

サービスサイト(https://service.kototama-ar.com/)

コーポレートサイト

https://www.straid.co.jp/

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