老舗菓子メーカー、東京カリントの挑戦。6.38kg・1,052mm、世界最大のかりんとう登場【ギネス世界記録™】

2021/11/11
Shoichi Sato

東京都板橋区の老舗菓子メーカー、東京カリント株式会社がこのほど創立70周年を迎えました。長年、愛され続けてきた主力商品はもちろん、かりんとう。70周年を迎えた感謝の気持ちを形にすべく同社が取り組んだのは、世界最大のかりんとうをつくるプロジェクト。ギネス世界記録™への挑戦です。

かりんとうの日と定められている11月10日、東京カリント本社にて「東京カリント70周年世界最大のかりんとうお披露目記者発表会」が行われました。公式認定員立会いのもと、見事にギネス世界記録™に認定されました。

10月15日に製作され、「最大のかりんとう」として認められたかりんとうは重さ6.38kg、長さ1,052mm。発表会当日でお披露目されたのは、認定されたかりんとうと同様の原材料、工程で製作されたほぼ同サイズのレプリカですが、圧倒される存在感でした。まるで何かの化石です。

同社の西村光示代表取締役社長は「コロナ禍を鑑みてプロジェクトに最初は否定的だった」と話します。「従業員の熱意に押されてチャレンジした形。結果的に、社員が一丸になる機会となって本当に良かった」とし「かりんとうは生き物。気温や室温によって全く違う。技術力がないと世界最大はつくれない」と安堵の表情を浮かべていました。

また、「チャレンジの中で(かりんとうが)何度も折れた。それを支える器具をつくり、何人もの従業員が熱い油で揚げた。かりんとうは蜜をかけるとさらに重くなる。プロジェクトに参加していない従業員も準備や清掃をし、支えていた」と製作秘話を語りました。

伝統菓子かりんとうの可能性

西村圭史生産本部長はこの巨大かりんとうについて「もちろん食べられる。今日も持ち帰って関係者で食べようと思う」と話します。プロジェクト当初は40cmがやっとという状況だったそう。次第にコツをつかみ、2021年1月の施策では90cmに到達。「ここまできたら1mを超えるかりんとうをつくろうという気持ちになった」と振り返りました。

一方、プロジェクトの責任者である熊本徹也取締役営業開発本部長はSNSで展開している「かりんとう、70の『実は!』」を紹介。同社の「蜂蜜かりんとう〈黒蜂〉」をつなぎに使ったハンバーグや、お麩の代わりにかりんとうを入れたすき焼き、食感が楽しめるかりんとう入りティラミスといったアレンジメニューを披露しました。

「一説によると、かりんとうは奈良時代に日本に伝えられた唐菓子。伝統菓子として守られてきたかりんとうを進化、発展させていきたい」と熊本氏。1m超のかりんとうで世界を獲った東京カリントが、次の周年で何をしてくれるのか楽しみです。

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Shoichi Sato
この記事を書いた人

Shoichi Sato

地域ミニコミ紙の編集記者、広告代理店を経てフリーライターとして活動中。趣味は山登りなど、スポーツ全般の元高校球児。未確認生物や宇宙、戦国時代 などが好きなロマン追求型。座右の銘は「気は遣うものではなく、配るもの」。 ブログ:s1-thats-WRITE

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