コンビニ業界において、シニア世代のアルバイト採用をしている割合が、この4年間で約70%増えたという結果が(ローソン調べ)。高度成長期を生き抜いてきた世代の活躍は、定年を過ぎてもまだまだ勢いがあります。
そんな今、定年を機に起業する方も増えているらしく、海外でも60歳以上を主とするコンサルが人気を呼び、その過程を経て実際に企業されているのだそうです。そんな中、日本でも70歳を過ぎてから起業をするお爺ちゃん、お婆ちゃんがネットや雑誌で話題になっています。今回は、パワフルなオーバー70歳の起業者をご紹介します。
60歳でパソコンと出会った若宮正子さん
1935年生まれの82歳の若宮さんは、アップルのCEOであるティム・クックよりWWDC 17にて紹介され世界中から注目を集めています。60歳でパソコンと出会うと、試行錯誤パソコンを勉強するうちにシニア向けの掲示板サイト「メロウ倶楽部」をつくり話題に。
その後、「手芸の延長線上にExcelを持ってくればシニアにとっても楽しくなる」と、エクセルの機能を使ってデザインを作る“エクセルアート”を開発。さらに、「年寄りが勝てるゲームを作りたい」と思い立つと、Skypeを使ってエンジニアの指導を受けながら、Appleが作ったプログラミング言語「Swift」を学び、半年かけてゲームを完成させちゃったんです!
興味関心を追及する中で、自分目線のニーズをうまく掴むという横のつながりを考えることで成功したいい例ですよね。
年商3億円!?和田京子さん
旦那様が他界された78歳の時に不動産会社を目指し、合格率16%の宅建の資格を、なんとわずか1年で取得し、80歳の時に起業。しかし、なぜ沢山ある不動産の中で話題になったのか?それは、和田社長の戦略が面白いんです。
例えば、名刺が500円分のクオカードだったり、お客様に伝えるのは物件のデメリット重視、そして、思い立ったらいつでも連絡できる24時営業なんです! とにかくお客様目線のレベルが他とは違いすぎるところが受けたようです。
かあちゃんの味が話題になり起業した桑田ミサオさん
桑田さんが作るのは、津軽地方で伝統的な和菓子・笹餅。店頭に出ればすぐに売り切れてしまうというほどの人気商品である笹餅の販売元桑田さんは、なんと90歳!
あまりの美味しさに評判が広がり、家族へ迷惑がかかるほどの電話注文が殺到、そんな状況から思う存分、笹餅を作ろうと75歳で作業場を建てた桑田さん。27キロの米袋を運んだり、商品の袋入れも、自転車で商品を運ぶ納品までも、たった1人でこなしているというのだから驚きです。さらに、餡に使われる小豆は、自分の畑で作り、笹の葉は、自分の山に入って取ってくるというから凄いですよね。
会社員時の経験を生かして起業、玉川長雄さん
「ないものは自ら作ろう」をモットーに、新たな製品の開発に情熱を注いでいる社長は90歳!大手メーカーに勤めた経歴を持つ玉川さんは、NASAの宇宙実験用にの品に関わっていたり、再生医療分野にも進出したことがあるという凄腕を持っています。定年を機に素晴らしい技術をそこで終わらせてしまうのは日本の財産を捨ててしまうことになりますから、玉川さんの様な人が増えるといいですね。
今は70代、80代、90代でも意欲的に仕事に取り組む方が増えています。多くの経験を踏まえた新たな取り組みは、昔の良さと今の良さをかけ合わせることができるからこそ、成功にいたるのかもしれませんね。