長友佑都専属シェフ・加藤が明かす「ファットアダプテーション食事法」の魅力について

2019/09/26
マガジンサミット編集部

サッカー日本代表・長友佑都選手専属シェフの加藤超也さんが19日、都内で「MCTメディアセミナー」に管理栄養士の河谷先生とともに登場しました。イベントでは、長友選手も取り入れている糖質をコントロールする「ファットアダプテーション食事法」について紹介しました。

持久力、リカバリーに効果的なファットアダプテーション食事法

加藤シェフはファットアダプテーション食事法について聞かれると「脂質をエネルギーとして活用しやすくする食事法になります」と説明。また「長友選手はサイドバックというポジションで、11人の中でも走行距離が必要となるポジションになります。そのため持久力が必要になるのですが、(ファットアダプトで)脂質と糖質を両方活用できるエネルギーは非常に効果的です。」とその効果について明かしました。 

さらに「18日からチャンピオンズリーグがはじまってるんですけど、リーグ戦、W杯の二次予選もはじまっており、そうなると週に二回試合があり、中2日や3日で試合という時もあります。その時はリカバリーが非常に重要になります。そういったリカバリーとして良質な脂質やタンパク質を入れて回復を早めるということに効果があります。」と回復力についても触れました。

長友選手の変化

ファットアダプトを取り入れた長友選手の変化について聞かれると「丸3年はサポートをしてるんですけど、筋肉系の怪我が全くなくなりました。

サポートしたのは、2016年のシーズンだったんですが、ブラジルW杯が終わった2015年は筋肉系の怪我が多く離脱を余儀無くされる状況だったんですが、(サポート後は)外的要素での離脱はありましたが筋肉系の怪我としての離脱は一切なくなりました。」と驚きの変化を明かしました。

食事レシピも

加藤シェフが普段長友選手に作っている食事レシピとして「ツナと野菜のカレー」「鶏もも肉のぶどうのソテー」が紹介されました。

ツナと野菜のカレーは、良質なたんぱく質のほか、抗酸化作用のある赤パプリカ、ビタミン豊富なトマト、たんぱく質を分解してくれるパイナップルで甘みをつけています。鶏肉や豚肉でなく、ツナ(マグロ)にMCTを入れることで、良質な脂質を十分にとりいれることができるレシピとなっています。

試合などで非常に疲れているときは、食欲が落ちやすくなるため、たくさんの食材が一つにまとまっているカレーは、栄養をまとめて摂取できるので選手にも人気の高いメニューであると、河谷先生もお薦めされていました。

メディアからの質疑応答では、シーズン中に長友選手の食事で意識してること、ファットアダプトを和食で活かすにはなど質問が飛び加藤シェフは「昼夜をサポートしており、必ず一品魚料理をチョイスしている」とコメント。

また和食については「和食は身体にいいと言われているが、調味料に砂糖が多く使われたり、日本酒、みりんとなるとおかずだけで糖質量が比較的高くなってしまうことがあります。なのでアイデア出しながら扱っているのが現状です。

一般の方でも始められることですと、お刺身や焼き魚などお魚料理をチョイスすることを増やしていただけると体感値が上がるのではないかともいます。」とアドバイスした。

記者から「ファットアダプトの効果的なスポーツ」を聞かれると、「どのスポーツというよりか、まずは体質ですね。長友選手は食後血糖値が上がりやすい体質でしたので、炭水化物多めに摂る食事法をしてますと、身体にダメージを受けながらエネルギー代謝を行わなければいけない。非常に身体にとってリスクとなります。

糖質と脂質の両方のエネルギーを活用できるという点においては、持久力系の競技は特に効果があると思います。

ただ注意していただきたいのは、まずご自身の体質を知るということを必ずやることをお勧めしております。理由は、3人に2人は食後血糖異常者という風に言われております。そのため、すごい炭水化物を食べても全く血糖値が乱高下しないという人がいらっしゃいます。そういった方は無理にファットアダプテーションをしていただかなくてもいいと思ってます。まずはご自身の体質を知った上で、活用していただければと考えます。」と締めました。

 

 

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