韓国でおきた『オキシー・レキットベンキーザー社・加湿器事件』が話題になっています。
加湿器に入れた消毒剤が人体に有害と分りながら、5年以上も販売し続け、死傷者が1500人以上を超える近年の韓国で最悪の消費者被害事件となっています。
『家の中のセウォル号事件』とも言われ、企業と官僚の癒着も取り沙汰されている今回の事件。筆者は、この痛ましいニュースを見ながら“ある韓国映画”を思い出しました。
実際の事件を題材に撮られた映画で、公開後大反響を呼び、圧倒的な支持をうけたことがきっかけで国は事件を再検証。その事件に関わる法律さえも変えてしまった作品です。
そこで、今回はGW後半に自宅で、じっくりと観てほしい “実話がモチーフになった韓国映画”をご紹介いたします。
『チェイサー』
2008年に韓国で公開され、観客動員数が500万人を超えた大ヒット作。第61回カンヌ国際映画祭の特別招待作品です。
- チェイサー ディレクターズ・エディション【初回限定生産2枚組】[DVD]。キム・ユンソク (出演), ハ・ジョンウ (出演), ナ・ホンジン (監督)
これは2004年に韓国国内で実際に起きた連続殺人事件がモチーフとなっているのですが、本当に超が付くほど怖いです。手に汗握るとはまさにこのこと。鑑賞している間、ずっと力みっぱなしです!でも、映画好きなら絶対に観てほしい渾身の一本。
あらずじ
韓国映画はロケーション選びが非常にうまいのですが、映画のタイトルにもなっている坂道と階段が多い狭い路地裏での“追走シーン”は圧巻!本当にこの映画の為にわざわざ作ったんじゃないかと思えるほどマッチした場所です。
迫真の演技と内容に戦慄を覚え、鑑賞後はぐったりとします。この映画を作った監督や俳優、スタッフの本気をその目で観て心底震えてください。
『トガニ 幼き瞳の告発』
ろうあ者福祉施設・光州インファ学校にて2000年から2005年にかけて行われた入所児童に対する性的虐待と施設の汚職を、地域ぐるみで隠蔽していたことを題材にした作品。
この映画の公開によって事件が再検証され、障碍者女性や13歳未満の児童への性的虐待の厳罰化。また公訴時効を廃止する法律、通称【トガニ法】制定がされることとなった、まさに“国を動かした映画”です。
あらすじ
- トガニ 幼き瞳の告発 (オリジナル・バージョン) [DVD]。コン・ユ (出演), チョン・ユミ (出演)
そして、実際に起こった事件をモチーフにし、国を動かし法律を変えたそのパワーはスゴイの一言!子どもたちの演技はもちろんですが、わきを固める全ての人の演技からこの事件を風化させてはいけないという本気がビシビシと伝わってきます。
実際に起きた事件と重い題材ではありますが、時間に余裕がある連休こそ、じっくり観ていただきたい内容です。
あらすじ出典:シネマトゥディ
DVD出典:amazon