今年の干支は「酉」ですが、鳥にもいろいろ種類がございます。調べてみますと、どうやらこの干支の「酉」は、ニワトリのことだそうです。そんなことは、さておき…今回は、干支の「鳥」にまつわるプレゼント絵本をご紹介!まずは、大人から大人へのプレゼントにおすすめのトリ絵本。(こちら、ニワトリのお話ではございません…)
「ことりをすきになった山」。
こちらのおすすめポイントは、絵を担当したのが、「はらぺこあおむし」でもお馴染み、「エリックカール」だということ。プレゼントする場合、ネームバリューは大切でございます。「はらぺこあおむしを描いたエリック・カールが絵を担当しているの」と一言添えて手渡しください。
エリックカールの補足ウンチクとしては…
1:ニスを下塗りした薄紙に指や筆で色をつけて自分でオリジナルの色紙を制作。それをストックして置き、描く時(作画する時)に、それを切り抜き、キャンパスに張り付けていくコラージュという手法を使って描かれている。
2:作品の数は40作オーバー。39か国語に翻訳。出版部数は2500万部超。
3:鮮やかな色彩から「絵本の魔術師」と呼ばれている。…この辺のウンチクもプレゼントされる際、ご活用くださいませ。
もうひとつ、おすすめポイント。内容がかなり大人好みでございます。「大人も楽しめる」というより「子供も楽しめるかもしれない」レベルでございます。なかりの大人絵本レベルとなっております。
命枯れることのない永遠を生きる岩山と限りある命の小鳥の何百年越し(何千年越し)の壮大なラブストーリー・友情物語でございます。「え?小鳥ってそんなに長く生きられないはず…」。その通り!そこがこの物語の核心部分でございます。是非、読んで「あぁ~」、「なるほどねぇ」と、つぶやいてくださいませ。
そして、もう一冊。
こちらも、大人向けのトリ絵本。特に大人女子におすすめでございます。
「なんにもできなかったとり」。
こちらの作者、刀根里衣さんは、イタリアのミラノで創作活動に取り組んでいらっしゃる逆輸入絵本作家さんでございます。2012年、2013年と2年連続でボローニャ国際絵本原画展で入選を果たし、2013年では日本人初の国際イラストレーション賞を受賞されております。
なかでも、この「なんにもできなかったとり」は、作品を読んだイタリア人編集者がページを閉じた瞬間に、「こ、これだぁ!」と出版を決めたという感動作でございます。
刀根さんの原点ともいえるイタリアデビュー作なのでございます。是非、プレゼントされる際には、このようなウンチクを披露しながら、プレゼントしくださいませ。
こちらも、内容は圧倒的に大人向けになっております。子供にはもったいないと言っていいくらい絵が素敵です。まさにアート絵本!でありながら、物語がまた心に刺さります。幸せとは何か…考えさせられる作品でございます。
絵本の帯には、吉本ばななさんが「なんにもできないことの豊かさがキラキラあふれてくるようです」と書かれております。
そしてトリをかざるのが…
「こけこうこー」。
こちらは、タイトルからもお分かりのとおり、ニワトリのお話でございます。やっと、冒頭のお話が活きました…。こちらは、先の2作とは異なり、お子さんも楽しめる内容になっております。
とはいえ、大人からの人気が高い人気絵本でございます。絵は、数々のナンセンス・ユニーク絵本を手掛けている人気作家の西村敏雄さん。そして、作(文章)は、林木林さん。こちらも人気作家さんで、絵本以外に詩、童謡、言葉遊び、写真詩、童話、作詞なども手がけていらっしゃいます。
ちなみに、林木林と書いて、はやしきりんと読みます。小さなお子さんをお持ちのご友人にも、いいかもしれません。もちろん、プレゼントする前にご自身でもお試しくださいませ。