先日、「絵本作家・ヨシタケシンスケの白泉社作品が累計50万部突破!」という記事がネットに流れておりましたが、絵本作家のヨシタケさまは、相変わらずの人気でございます。
そのヨシタケ人気の影響もあってか、絵本にハマる大人が急増中でございます。テレビ・ラジオ等の情報番組でも絵本関連の情報が紹介される機会が増えております。
「中居正広のニュースな会」(テレ朝)でも、中居さま監修、劇団ひとりさまがキャラクターデザイン、古市憲寿さま脚本を担当する絵本企画が人気で、その絵本「♪ピンポンパンポンプー」がマガジンハウスから11月26日に出版されるそうでございます。
そんな今の絵本ブームを牽引しているのが、大人の絵本ファンでございます。では、その大人の絵本ファンの受け皿となっている絵本とは、どんな絵本なのか……。
実は、ヨシタケシンスケさまの作品以外にも大人も(が)楽しめる絵本が、ここ数年急増しております。わかりやすい現象としては、お笑い芸人さま、漫画家さま、タレントさまなど、有名人の方々の絵本作家デビューでございます。
そんな中、今大きな注目を集めているのが、圧倒的な画力と繊細な描写で、カリスマ的な人気の漫画家“五十嵐大介”さまの絵本でございます。ちなみに、五十嵐さまといえば日本漫画家協会賞優秀賞と文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞、「海獣の子供」はアニメ映画化されるなど、注目度が今、ゴイスーに高い漫画家さまでございます。
最近では、「BRUTUS 」(6月1日発売)の特集「マンガが好きで好きで好きでたまらない」で、「鬼滅の刃」のイラストを書き下ろし、話題になっておりました。
そんな五十嵐さまの絵本とは、どんな絵本なのか……
「バスザウルス」(作:五十嵐 大介 出版社:亜紀書房)
とにもかくにも絵がゴイスーなのでございます。圧倒的なクオリティでございます。ただ、ぼぉーっと眺めていたい!そんな絵本でございます。絵画集、アートブックとしても存分に楽しめる絵本でございます。
お話はというと、幻想的でオシャレな外国の短編映画のような読後感でございます。森の中に捨てられ、長い年月が経ったバスが、突然、バスザウルスとして人気のない深夜の街に繰り出すというお話です。そのバスザウルスの姿だけでも一見の価値ありでございます。もちろん、五十嵐さまが描く夜の街のも幻想的で期待を裏切らない作品となっております。
まさに、大人が自分のための買う絵本ではないかと。夜、寝る前に開いて、1日忙しく働いた自分を癒すには、もってこいの絵本ではないかと。
(文:絵本トレンドライター N田N昌)