
スナック業界のDXを推進する株式会社スナックテクノロジーズは、新サービス「スナテク」のメディア向け発表会及び体験会を、3月12日にスナテク赤坂店にて開催した。
発表会では、スナック業界が抱える課題やトレンド、意識調査データが発表されたほか、同サービスの新機能である店舗連動型投げ銭システム「スナボム」がお披露目された。また、現場のリアルな声として現役のスナックママ2名をゲストに迎えたクロストークも実施された。
「スナテク」は、テクノロジーの力でスナック業界に革新をもたらす次世代サービス。これまで「店内が見えず入りづらい」「料金体系が不明瞭」といったイメージのあったスナックに対し、店内の様子やママのインタビュー動画を事前に確認できるほか、誰が来店しているかをリアルタイムで把握できるシステムを構築している。

会計は登録済みのクレジットカードによる自動決済で完結し、利用者は料金明細や領収書を即座にスマホで確認できる。店舗側も顧客情報や来店履歴、顧客同士のつながりを「見える化」することで、効果的な顧客管理(CRM)と新規顧客の獲得、リピート率の向上を同時に実現するプラットフォームだ。
同社代表の関谷有三氏は、水道業界のDXを皮切りに、日本中へのタピオカブームの仕掛け、累計40万着を超えるヒットとなった「スーツに見える作業着(WWS)」の開発など、幅広い産業で成果を積み上げてきたことから「令和のヒットメーカー」と呼ばれている。

「なぜ今スナックのDXなのか?」。発表会当日、関谷氏は、かつてコンビニの倍以上存在したスナックが激減した背景に、「不透明な料金体系」や「アナログな運営」による心理的・構造的障壁があると指摘した。
一方で調査からは、デジタル時代だからこそ若年層がリアルな対面交流や癒やしを求めている実態も判明。関谷氏は、スナックがかつて自身の孤独を救ってくれた場所であるとも語り、この文化をDXで「成長産業」へと転換し、次世代へ継承するために今、変革が必要であると語った。
「スナテク」の利便性をさらに高める新機能として、3月13日(金)より提供開始されたのが「スナボム」だ。これは、ライブ配信の熱狂をリアルの店舗に持ち込む、店舗連動型投げ銭システムである。

来店客(または遠隔のファン)がアプリからギフトを送ると、店内の大型モニターに派手なエフェクトが表示され、音と光で店内を盛り上げる。「ナイスソング」でカラオケを称えたり、ママの誕生日に遠隔から「シャンパン」を贈ったりすることが可能になる。これにより、リアルな場でのコミュニケーションを加速させ、店舗に新しい収益源を生み出すことが期待されている。

トークセッションには、関谷氏のほか、スナックBRIDGE(新橋)の吉田早織ママ、スナックeagle(山形)の伊藤なつみママが参加。
新橋の人気店を営む早織ママが注目したのは、スナックならではの「お客さん同士のやり取り」だ。「うちのお店では、隣のお客さんの誕生日を祝って『あちらの方にシャンパンを』と贈る『お裾分け』の文化があるんです。そのお返しもあって、粋な乾杯がよく起きるんですよ。『スナボム』のデジタルな演出があれば、その場の一体感がもっとすごくなりそう!」と、お店を盛り上げる新しいツールとして期待を膨らませていた。

一方、山形の「eagle」から駆けつけたなつみママは、地方ならではの視点でDXのメリットを語った。SNSで全国からお客さんを呼ぶ彼女にとって、最大の悩みは「前にお会いした方を忘れてしまうこと」。アプリで顧客データを管理できることは、ママの記憶を支え、お客さんとの信頼関係を守るための「最強の助っ人」になると感じていると語った。
現場をよく知る二人の話から伝わってきたのは、DXを単なる「効率化」ではなく、スナックの醍醐味である「人との繋がり」をより深く、楽しくするための手段として前向きに捉えている姿だった。「スナテク」の登場は、アナログな温かさはそのままに、新しいお客さんや遠くのファンも巻き込んだ、スナックの新しい遊び方を見せてくれそうだ。






