次世代ITサービス「BPaaS」って知ってる?従業員の業務がラクになる!

2023/07/07
佐伯美佳
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DXが各企業で進められているなか、新しいITサービス「BPaaS」への注目が高まってきています。どんな意味なのか、ご存知ですか?

今回は、BPaaSの言葉の意味からSaaSとの違い、サービス導入メリット、課題などを、BPaaSのサービスを提供する企業、Chatwork株式会社の担当者に伺いました。

■次世代ITサービス「BPaaS」とは?

BPaaSとは、「Business Process as a Service」の略称で、SaaS(Software as a Service)のようにソフトウェアを提供するのではなく、「業務プロセスそのもの」を提供するクラウドサービスのことです。

先日、BPaaSの仕組みを使った「Chatwork アシスタント」というサービスを正式リリースしたChatwork株式会社によれば、BPaaSのサービスの裏側では、複数のSaaSやITツールを利用し、業務効率化した上でサービス提供しているといいます。このことから、ITツールへの知見やノウハウの少ない企業でも、間接的にSaaSを利用でき、恩恵を受けられるサービスとして注目されています。

近年、BPaaSの市場規模は拡大しており、中小企業まで広まっていけば、さらに拡大する見込みだといいます。

■SaaSとの違いは?

では、BPaaSはSaaSとはどのように違うのでしょうか。Chatworkの取締役COO 福田 升二さんは、サービス発表会で次のように解説しています。

Chatwork提供
Chatwork提供


「主戦場ではない業務、つまりノンコア業務を巻き取り、顧客に代わってSaaSを使い、DXを推進するのがBPaaSです。ノンコア業務にあたる人事労務、営業、経理などの業務を巻き取って生産性向上を目指します。SaaSだけ使っても実現できないことがあれば、SaaSとSaaSをつなげるなどしてビジネスプロセスを構築します」

■BPaaSのサービスを利用するとどんなメリットがある?

Chatwork株式会社 取締役COO 福田 升二さん
Chatwork株式会社 取締役COO 福田 升二さん

BPaaSを利用することで、企業はどのようなメリットがあるのでしょうか。

福田さんによれば、「コア業務に注力できる」ことが挙げられるといいます。

今回、提供がスタートした「Chatwork アシスタント」のサービスを例に考えてみましょう。

「Chatwork アシスタント」は必要なタイミングで必要な分だけ、業務のアウトソーシングが依頼できる、オンラインアシスタントサービスです。

経理・労務・総務などバックオフィス関連の業務を中心に、様々な領域の業務アウトソーシングが月10時間の業務から依頼できます。

Chatworkといえば、ビジネスチャット「Chatwork」が普及していますが、「Chatwork」のユーザーは、「Chatwork」上から「Chatwork アシスタント」に業務を依頼することができるそう。すでに社内で「Chatwork」を使っている会社はより便利ですね。

「Chatworkアシスタントに業務を依頼すると、Chatworkの専任サポートが効率的なSaaSプロダクトを使った業務設計・運用構築を行ってくれるほか、日々の運用も専任サポートが代行します。
SaaSプロダクトに詳しくない中小企業でも、業務効率化のメリットを享受でき、より注力すべきコア業務に専念することができます」

【働き方の変化】
「ノンコア業務から解放され、コア業務に専念できる環境を実現します。月末は、経営者が従業員の勤怠・給与計算を行っている会社が多いですが、Chatwork アシスタントを利用すれば、アシスタントが支援し、会計ツールやチャットワークを組み合わせ、そうした計算業務などのノンコア業務から解放します」

【コストダウン】
「正社員の経理担当者を採用する場合、コストがかかるため、新たに投資をしていくことは難しいと考える中小企業は多いでしょう。しかし、Chatwork アシスタントであれば、月額3万5千円(税込)からご利用いただけるため、固定費のコストダウンが可能です」

■BPaaS導入・運用における課題と解決策は?

さまざまなメリットのあるBPaaS。もし中小企業がBPaaSを導入した場合に、課題としてどんなことが考えられるのでしょうか? 福田さんに伺いました。

【課題】
「既存の業務を一斉に変更し、DXを進めようとすると、現場の混乱が起きる可能性があります。業務を整理しながら、優先する業務から徐々に進めていくことが大切です。現場で対応する従業員が混乱しないよう、サポートしながらその運用を最適化していくプロセスが必要になります。

また、それらのサポート工数や、業務フロー変更に要する新たな学習コストについて、一定期間は要することを理解する必要があります。運用が軌道に乗った後には回収できるコストでもありますので、まずは全従業員、皆さんで取り組んでもらう組織づくりが求められるでしょう」

【解決策】
「最初の一歩としては、わかりやすく成果が出たり、従業員の方が楽になったと思える領域に絞って取り組むことをおすすめしています。皆さんが早いタイミングで効果を実感できることで、DXへの取り組みにも勢いをつけることができます。

サポートの負荷や学習コストが高い部分は、Chatwork アシスタントが請け負うことで、業務領域をまるごと巻き取ることもできます。そうすることで、業務フローの変更など現場に負荷がかかる部分を現場が意識せずとも、DXを進めることができます」

 

BPaaSは、SaaSが手付かずな中小企業でも敷居の低いサービスであることがわかりました。

これらのポイントを押さえて、組織としてBPaaS導入を成功させるために、従業員の立場としてもできる限り運用が成功するよう、尽力したいですね。


【取材協力】
Chatwork株式会社
「Chatworkアシスタント」(https://dx-center.chatwork.com/assistant/)

 

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この記事を書いた人

佐伯美佳

国内出版社のWeb媒体を中心としたライター。Web業界を経て、ライターとして独立・起業。健康・美容・グルメ・ライフスタイル・ビジネスのジャンルを中心に執筆中。思わず読みたくなり、読んだら得する情報を発信してまいります。

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