日本製紙連合会は、国内在住の20~60代のビジネスパーソン623名を対象に「ビジネスパーソンの紙媒体とデジタル媒体の利用に関する意識・実態調査」(調査期間:2019年11月1日~6日)を実施。結果、約6割のビジネスパーソンがスケジュール管理に「紙の手帳を使いたい」と答えるなど、デジタル社会の中での紙媒体の魅力があらためて浮き彫りになりました。
同調査では、まず最初に「日頃から『紙で使いたいもの』・『デジタル化して使いたいもの』をお答えください」と質問。紙で使いたいものの上位には「書籍」(73.5%)、「手紙」(68.9%)、「漫画」(62.1%)、「雑誌」(61.2%)、「手帳」(58.6%)、「新聞」(54.9%)が挙がりました。
一方、デジタル化して使いたいものとしては「写真」(83.6%)、「地図」(79.8%)が上位に。出先で簡単に調べられる「地図」や共有などが気軽にできる「写真」は、デジタルでの需要が高いようです。
次に「近年、紙類のデジタル化がすすんでいますが、デジタルにはない紙のよさは何ですか」と質問。紙媒体への魅力として「書き込みや切り貼りができること」(43.2%)、「持ち運べる」(31.8%)などの機能面での特徴が上位に。続けて「温かみ」(30.7%)、「さわり心地」(29.2%)など情緒的な点が回答者から挙がりました。
デジタルツールは便利で、紙媒体にこだわるのはデジタルツールを使いこなせないだけ…と思われがちですが、実は多くのビジネスパーソンが紙媒体に「デジタルに勝る」部分の機能的な魅力を感じていることが浮き彫りになりました。
続けて「あなたは今後、紙の手帳を買う予定はありますか?」と質問すると、42.7%が今後も紙の手帳を買う予定であると回答。最初の質問でも「手帳は紙派」が約6割にのぼりましたが、デジタルツールが発達しても紙の手帳を使い続けるビジネスパーソンは多いようです。
「デジタルのスケジュールツール」にはない「紙の手帳」のよさについて尋ねると、回答者からは「予定以外にもメモができる」(56.7%)、「データが飛ばない安心感がある」(40.3%)といった機能面での魅力が挙がりました。さらに「手書きだから愛着がある」(31.9%)、「手書きで色分けや書き込みができる」(30.5%)といった声もあり、自分の文字やルールで書き込めることに魅力を感じている人も少なくないようです。
一方、デジタルのスケジュールツールの魅力を聞いてみると、「どこからでもアクセスできるから」(57.8%)、「修正が簡単だから」(43.8%)という項目が多くあがりました。「過去の検索が楽」(40.6%)、「共有できるから」(27.8%)といった声も多く、デジタルのスケジュールツールならではの特徴に魅力を感じているようです。