『家呑みよりも、気になる町で独り呑み』今回は東京の副都心<大崎>に繰り出します。東京の副都心といえば、有名どころは「新宿」「池袋」「渋谷」ですが、同じ山の手線沿線にもう一つの副都心が<大崎>です。かつては工場の町というイメージでしたが、この数年はオフィスビルやタワーマンションが次々に完成しています。
そんな大崎駅前開発の草分け的存在である『大崎ニューシティ』へ向かうと、スゴイ数のサラリーマンが店舗棟へ吸い込まれていきます。棟内は「独り呑み」できる店がいくつかありますが、迷わず、北海道郷土料理『ユック』に入店。(奥にカウンター席があります)
人気の秘密は毎日空輸で届けられる北海道の恵み。今回のお目当ては「大崎駅前で食べられるニシンのお造り」でした。
北海道では産卵の為にニシンが押し寄せる「群来」という現象が春を告げると言われることから、その別名は「春告魚(はるつげうお)」。 「この春ニシンを姿造りでお出しできるのは鮮度が決め手のユックならではではないでしょうか」というお店の謳い文句の通り、都内では珍しい一品。(しかも880円!(4月中旬頃までの限定品だそうです))
身は肉厚で食べ応え十分。ショウガ醤油で食べるその味は、アジに近いものでした。
お酒は北海道らしさにこだわり「じゃがいもの焼酎」を注文。まずは「インカの目覚め」から。説明書きには「栗の様なサツマ芋の様な風味」とありますが、とにかくこの焼酎、怖いくらい呑みやすい。
ふと思い出したのは、『大崎ニューシティ』は1990年のドラマ『恋のパラダイス』で、主演の浅野ゆう子さんが演じた歯科医の勤務先だったこと。当時はオシャレなスポットだったようですが、この日は若い人をほとんど見かけませんでした。
さて、北海道らしさということで「鵡川(むかわ)産本ししゃも』もいただきましょう。(10月解禁で、この時期だけ生干しで直送)しっかりとした味にうれしくなったところで、お酒をチェンジ。
次は「清里 樽」というじゃがいもの焼酎。ホワイトオーク樽で熟成し、ウイスキーの様な香りが楽しめるのが特徴ですが…つ、強い!まさに焼酎版ウイスキーという感じです。
この焼酎のアテは「厚岸(あっけし)産生牡蠣ときのこの天ぷら」。北海道厚岸湾は海水と山からの淡水が混じり合い 牡蠣の成長に良いとされる名産地。 生もありますが、ほどよく熱の入った牡蠣は磯の香りが際立ちます。
少しサッパリしたものが欲しくなったら「鮭とチーズのサラダ」がおすすめ。ワサビのドレッシングがとっても爽やかで、女性に人気だそうです。
ラストはやはりカニしかありません。珍しい「酒蒸し」に決めました。ふっくらやわらかく蒸された身は酒蒸し効果でレモンなしでもガンガンいけます。北海道の春の美味を駅前で楽しめる『ユック』でした。
ちなみに、この日は売り切れでしたが、お得な「ほろ酔いセット」もありました。
店名:北海道郷土料理『ユック』
住所:東京都品川区大崎1-6-5 大崎ニューシティ店舗街
電話:03-3779-9325
定休日:日曜