巷では、社内運動会ブームが再燃しているとか。
社内運動会を復活させる企業も続々登場、ここ数年、社内運動会を見直す動きが広がっております。背景には、景気が良くなったこと、そして社内の士気が高まることなどがあるようでございます。
先日、「久米宏 ラジオなんですけど」(TBSラジオ)のゲストコーナーには、社内運動会の仕掛け人とも言われ、年間200件以上の運動会をプロデュースしている「運動会屋」のCUO(Chief UNDOKAI Officer)、米司隆明様がご出演されておりました。
米司様によると、社会人の運動会では、まず午前中にチームを一体化する力のある「綱引き」を実施。そして、ラストにリレーを実施することが多いそうでございます。その頃にはチームに所属している意識が高まっており、盛り上がること間違いなし。リレーの前に一発逆転の種目を入れて、競った状況を作っておくのもポイントとのこと。
盛り上がるのは、「借り物競争」ならぬ「借り人競争」。お題は「尊敬する上司」、「私のライバル」「酒癖の悪い人」「結婚するならこの人」など。上司はドキドキだそうでございます。
あと、面白かったのは、主に研修用に行われる運動会での種目なのですが…
お馴染みの10人11脚。ただし、ただ実施するのではなく、最初に走った後、そのタイムを計測し、その後、作戦会議を開いた後にもう一度、タイムを計り、その縮まった幅が大きいほど、順位が上がるのだとか。
そして、これから運動会を迎える方のために、米司様がおっしゃっていた「玉入れ競争」の極意を。
まず、玉を投げる担当、玉を拾う担当に役割分担をする。そして玉を投げる際には全員、同じタイミングで同時に投げること。網の真上で玉がぶつかって、下の網の中に落ちてくる確率が高いのだとか。
そして最後に、会社の運動会(大人運動会)に参加できない方のために、大人が楽しめる「大人運動会絵本」を絵本専門士としてご紹介させて頂きます。
「さかさことばで うんどうかい」(作・絵:西村 敏雄)
大人からの支持率も高い、人気ユーモア絵本作家の西村敏雄様の作品でございます。こちら、動物たちの運動会の物語なのですが、なんと!絵本のテキスト(文章)が、すべて「回文」になっているのでございます。
例えば、「ぞうくん ぱん くうぞ」、「たったとら ふらふらとたった」、「だんすが すんだ」など、上から読んでも下から読んでも同じ、さかさことばで、運動会が繰り広げられております。まさに奇跡の「言葉の運動会」でございます。
そして、もう一冊。
「ぞうの金メダル」(作:斉藤 洋 絵:高畠 那生)
こちらのお話の舞台は運動会ではなくオリンピックでございます。でも面白いのでご紹介させて頂きたい!内容は、ゾウが量挙げ、円盤投げ、野球、サッカー、水泳、マラソンと金メダルを獲りまくる物語でございます。単純なストーリーではございますが、ナンセンス&ユーモアのレベルか超大人級でございます。
さらに、画もポップアート系で大人向きでございます。「大人が読んでも面白い絵本ってあるんだね」と思うはずでございます。
西村様も高畠様も大人向けの絵本をたくさん描かれている絵本作家でございます。お気に召した際には是非、他の作品もチェックしてみてくださいませ。
(文:N田N昌)