改めて自身の「聴こえる」ことを考える『33(みみ)展 by For ONEs』 NTTドコモが実施

2019/03/01
桂伸也

3月3日は「耳の日」であることを、皆さんはご存知でしたでしょうか?これは、「難聴と言語障害をもつ人々の悩みを、少しでも解決したい」という社会福祉への願いと「み(3)み(3)」の語呂合わせより、昭和31年に社団法人(当時)日本耳鼻咽喉科学会が制定しました。(総務省 統計局『なるほど統計学園』ウェブサイトより)

現在NTTドコモは、自社にて展開している「For ONEs」というコンセプトで、一人ひとりが自分らしさを発揮できる社会の実現をめざして、さまざまな取り組みを行っております。その活動の一環としてNTTドコモは、「耳の日」に合わせ「聴覚に障がいのある方の日常の不便さ」をテーマにした体験イベント『33(みみ)展 by For ONEs』を、六本木ヒルズの大屋根プラザにて 3月1日~3月3日までの3日間実施しています。

正常に耳が機能している方は、「正常に聞こえる」ということをつい意識を忘れがちですが、近年、日本の18人に1人は聴覚に何らかの困難を抱えているといわれており、決して他人事とばかりいっていられない状況でもあります。会場では大きく以下の3つのブースで、耳にまつわる体験イベントを実施しています。これを機会にぜひ皆さんも、ご自身の“耳”に関して改めて考えてみてはいかがでしょうか?

■「聞こえづらい」を聞いてみよう 上映会

このブースでは、耳に障害を持たれている方、持たれていない方の普段の生活にあるさまざまなケースを、映像で並行して披露しています。例えば道端で財布を落とした場合、健常者は他の方に「落としましたよ」と言われれば気が付きますが、障害がある人は肩を叩かれるまでわかりません。普段の会話も聞き取れない、あるいは聞き取りにくい場合もある。家でやかんを使ってお湯を沸かす場合も、お湯が沸いた音がわからない、と心配で常に見ていなければいけない…

ここでは「障害を持たれている人」と書きましたが、映像で見られるケースは、意外に街中でもよく見かけるケースのようでもあります。こういったケースがあることを特殊事例と思わず、常日頃より注意することも必要であることを、認識すべきと思えてきます。

■「みえる電話」で、「落し物」探し。

当然「障害を持たれている人」は、電話を掛けるにも不安を抱くことになります。その問題に対しNTTドコモが問題の解決策として取り組んだ成果の一つが、3月1日の午前10時に配信を開始した新アプリ「みえる電話」です。これは「障害を持たれている人」でも電話による会話を行うため、アプリによって相手側の会話をテキストに変換、チャット感覚で会話を行えるようにしたものです。もちろん相手側には、テキストで入力した内容が音声として送られます。

実際のブースに設置された実機では、相手側から音声で送られる音声の情報はちょうどオンラインアプリのGoogleドキュメントに設けられている音声入力機能のように、受け手側でアプリを介してテキストに変換されます。これに対し、受け手が返答を文字入力すると、相手側には合成音声による返答が返ってきます。音声入力の精度は、少しゆっくり目の会話で正確に変換できる感じであり、まだこれからどんどん改良されていくことが予想されます。

ちなみにこの日はこのブースで「「みえる電話」で、落し物探し」という催しを開催。これはブースに設置された2台の携帯電話で、一方が健常者、もう一方が「障害を持たれている人」として、二人がそれぞれ離れた格好で「みえる電話」を介した会話によって落し物を探してもらうという、ゲーム感覚の催しとなっています。果たして正確に落し物情報を口頭で伝え、落し物を無事見つけることができるか?ぜひ現地でトライしてみてください!

■耳年齢チェック~あなたの耳は、何歳の耳?~

また、ブースには来場者の「耳年齢」をチェックできる機器を設置、気軽に自分の耳年齢をチェックすることができます。これは、各年代別に設定されたモスキート音を発信できる機器を設置、その音が聞こえるかどうかで自分の「耳年齢」がわかるというもの。人の耳は、年齢によって高い周波数の音がだんだんと聞き取れなくなってしまうという傾向を利用しています。

もちろんこのブースで年代別と分けられているのは、統計的な傾向によるものですので、時には傾向と全く異なる結果が出る方もおられるかもしれません。しかし私自ら試したところ、年代にほぼピッタリの音までは聞き取れ、それより若い人向けの音に関しては、全く聞こえないという結果になりました。「意外に耳には自信があったのになぁ」と落ち込む(?)反面で、結構年代に合った結果が出るようで、この日会場に訪れた方も、その結果にはビックリした様子を見せていました。気になった方は、ぜひ一度試してみることをオススメします!

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桂伸也
この記事を書いた人

桂伸也

フリーライター。元々音楽系からのスタートですが、現在は広く浅くという感じではありますが芸能全般、幅広く執筆を行っています。またエンタメ、芸能に限らずスポーツ、アミューズメント系と…何が得意なのかが不明な感じ。逆に困ったときに声を掛ければ、何らか答えが戻ってくるというか…ある意味“変な奴”(笑)

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