毛利元就 (もうり・もとなり)の三矢の教えという有名な話があります。元就が子供3人を病床に呼び寄せ……、内容はもはや説明するまでもないですが、そんなことより気になるのは「子供は3人だけなのか?」という点。調べてみると男だけで9人といわれています。
……病床に呼ばれなかった四男以降が不憫でなりません。そこで今回は元就の四男のようななかなかスポットが当たらない「他にもいたんですね」という人物を紹介します。
まずは元就案件から……
三矢の教え……四男以降の立場は??
元就が病床の枕元に長男・隆元、次男・元春、三男・隆景を呼び「一本の矢はたやすく折れるが、三本合わせれば折れにくい。このように3人で力を合わせて家を守ってほしい」と伝えたと言われています。が、長男は元就が死ぬ数年前に亡くなっているので後世作られた話とされています。
確かにこの3人は要でしたが四男以降はどうなのかというと、この教えの原典、元就が書いた三矢教訓状によると四男をはじめ若い3人の子供を「虫けら」扱いしています。
では無能だったのかというとそうでもなく四男・元清は信長の息がかかった宇喜多勢を撃退したり、秀吉に囲まれた味方を救ったりと功績はあります。五男・元秋は尼子再興軍を退ける一役を担いその後、要地の月山富田城の城将に任命されたりしており、毛利本家の領地拡大と安定に大きな力を発揮しました。
ライト兄弟はライト“兄妹”
世界初の有人動力飛行に成功したウィルバーとオーヴィルのライト兄弟。その功績を語る時、上記の2人にスポットがあたりがちですが、本当は5人兄妹。ただ長男と次男は夭折、ウィルバーとオーヴィルは三男、四男にあたり、そして末っ子には妹のキャサリンがいました。
そのキャサリン、ライト兄弟2人のヘルプとして活躍していたようで、技術面というよりも母を早くに亡くしたため家事で兄を助けていたそう。また2人が創業したライト社の役員にもなっています。
そしてなんとなく組み込まれないのは兄弟の話だけではありません……。
大功の信長四天王 一方、与し続けた佐久間信盛は罵られ追放
信長四天王といえば、筆頭の柴田勝家をはじめ明智光秀、滝川一益、丹羽長秀、そしてそれに追随して羽柴秀吉が有名です。多くの功績は後世にも語り継がれていますが、立場としてそれに匹敵していたのが佐久間信盛です。父・織田信秀没後、信長と弟・信行との間で家督相続のもめごとがあった際、勝家は一旦信行につきましたが、この信盛は一貫して信長派でした。
以降も桶狭間、観音寺城の戦いなどでも活躍し、功を挙げた信盛。しかしいくつかの失敗を繰り返し、石山本願寺攻略で攻めあぐねる怠慢を見せると、ついに信長はブチギレ。信盛に対し「折檻状」を突き付けました。その中身を意訳すると、思慮が浅い、ケチ、前代未聞の卑怯者などなど終始罵られ、追放を受けました。
※信長四天王は後世言われたくくり
そして最後は、こんなところにもハブられた不憫な人物の紹介です。
Q.アニメ「パーマン」は何人? A.4人と1匹
藤子・F・不二雄先生のヒット漫画パーマン。少年少女とチンパンジー1匹が正義のヒーローとなり悪者を懲らしめるストーリー。正体はメンバー以外に知られることは許されず、バレてしまったらバードマンから「動物に変える」と脅されていました。※原作はクルクルパーにされる
さて、パーマンですが1号と4号は少年、3号は少女、2号はチンパンジーの3人と1匹であることは有名ですが、実は5号もいます。その正体は通称コーちゃんと呼ばれる2歳の赤ん坊。偶然、1号の正体を見てしまった為、半ば無理やり5号に引き入れられてしまいました。旧作のアニメに登場していたレアキャラです。
「あ、いたんだ……?」という人物やキャラを紹介してきましたがいかがだったでしょうか。ハブられたメンバーでも意外と有能なんですよね。なんだか後の世まで厚遇を受ける有名メンより、こぼれて話題にも上がらない干されメンの方が愛くるしくありませんか?