実は面白いパラリンピックのあれこれ『競泳編』

2017/05/16
放送作家 石橋アキ江

 

2020年、東京でオリンピックとパラリンピックが開催されるのを皆さんご存知だと思いますが…そんな中、パラリンピック競技については、以外に知らない「へぇ~」が溢れています。

 

競技自体も実はアグレッシブなものばかりで、一度見ると病みつきになるかも!? そんなパラリンピック競技についてご紹介していきます。今回は、CMに出演されるイケメン選手もいる『障害者スポーツ 競泳』のルールと、注目選手をご紹介していきます。

 

 視覚障害の選手のターンやタッチのタイミングはどうやって知るの?

視聴覚障害の選手は壁が見えないので、ゴールタッチやターンの際に壁にぶつかってケガをする可能性があるのです。そこで、選手が壁に近づくと、コーチがタッピングバー(壁がありますよと合図する棒)を使って、選手の頭または額にポンと触れ、壁の接近を知らせます。阿吽の呼吸が必要な場面がまた、息をのむ瞬間だったりするんですよね。

 

クラス分けはどうなってるの?

 

大きくは

・身体障害(肢体不自由)・・・脳性マヒ・脊髄損傷・切断・機能障害の程度によりクラスがわかれます。

・視覚障害・・・視野の範囲・見え方の違いによりがわかれます。

・知的障害・・・クラスは1つのみで、クラス分けはありません。

 

また、障害の度合いは、“ベンチテスト”と“ウォーターテスト”を総合した点数により1から10(ないし9)のクラスに分けられます。“ベンチテスト”とは、筋力(重力や圧力に対する抵抗力)、関節の動く範囲(可動性)、運動の滑らかさ(協調性)、および身長や手足の長さ(効果を発揮する部位の形態)等を検査します。また“ウォーターテスト”とは、実際の水中で背浮きや伏し浮きの基本姿勢、自由形、平泳ぎ、背泳ぎ、バタフライといった泳法別に基本的な能力を、水泳の技術が未熟なのか、障害が原因なのかを見極めます。

 

注目の山田拓朗選手

 

ドコモのCMにも出演し、イケメンだと話題を集めています。生まれつき左腕の肘から先がない『左先天性前腕亡失』という障害を持つも、母親の勧めで水泳を始め13歳の時、日本選手史上最年少でパラリンピックに出場を果たし、4度目のオリンピック・リオで悲願のメダルを獲得。身体の左右のバランスをいかにしてとるのかなど、障害をもつ者ならではの問題を長年にわたり試行錯誤しメダルを獲得しました。2020年東京パラリンピックを楽しみたいと言う山田選手へメダルの期待が高まっています。

 

他にも、ロンドン・リオでメダルを獲得している木村敬一選手や、多種目に出場する一ノ瀬メイ選手などにも期待が高まっています。競泳界は健常者・障害者アスリート共に世界から注目を集めています。是非、チェックしてみてくださね。

 

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放送作家 石橋アキ江
この記事を書いた人

放送作家 石橋アキ江

"テレビ番組、ラジオ番組の構成や脚本を執筆中。 中学校教員として十年以上の経験から、現場で悩みを抱える多くの人達に人生は楽しいものだと思ってもらえる作品を提供したいと日々模索中。参加作品「神秘に触れる夜」「ADVANCE EARTH」「携帯恋愛アプリMYNAME」など。"

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