横綱白鵬36回目の優勝で幕を閉じた3月場所。その翌日、理事長選が行われ八角親方(52)=元横綱北勝海=が再選しました。
昨年末、北の湖理事長逝去による代行という形で就任したのとは違い、選挙を経て正式決定したわけですから、今後は八角カラーの運営を見せて欲しい。伝統と格式に縛られがちな角界ですが、そろそろ21世紀型に変えてみてはいかがでしょうか。
満員のお客さんは皆満足?
今や前売りチケットは即座に売り切れ御免状態。当日券を求め朝から長蛇の列が出来るほどですが、実際に会場で観戦した人からは、こんな声も聞かれます。
「2階席の後方で土俵が見にくかった」
「升席だったけど前の人に背伸びされ肝心な所が見えずがっかり」
席が後ろだと見にくいのは当たり前かもしれませんが、それでもお金を払って会場で観戦して不満足で帰られるのは不徳の致すところでは?
ファンは相撲を楽しみに来たのだから、土俵で繰り広げられる取組をいかにライブ感たっぷりに魅せられるか?というサービスを考えなければいけません。
土俵の臨場感を出すには!
絶対に解消できない問題は、土俵から席が遠いほど見辛いこと。しかし多くのスポーツイベント等で行われているのに、大相撲では導入していないファンサービスが1つあります。
「マルチビジョン」です。
私は前々からなぜ大相撲会場にマルチビジョンを付けないのか不思議でならないのです。
2面or4面のマルチビジョン設置
会場にもよりますが、両国国技館の2階席奥だと体が大きい力士も豆粒のようにしか見えません。大男のぶつかり合いの迫力も伝わるのか難しいところ。
主催者側は、どこの席に座るお客さんでも最高のライブを楽しんでもらう工夫を施すのか、だと思うのです。
そこで、マルチビジョンを設置します!例えば、土俵の吊り屋根の上に東西南北4面。
<千秋楽の様子>大相撲三月場所「千秋楽」も満員御礼が出ました。これで今場所は15日間すべてが満員御礼となりました。 ご来場の皆様、誠にありがとうございます。 #sumo pic.twitter.com/WMGXUNrXNC
— 日本相撲協会公式 (@sumokyokai) 2016年3月27日
あるいは、東西or南北の壁に一面ずつ等、どんな席に座っても見られる位置に。マルチビジョンには様々なメリットがあります。
マルチビジョンでどんな演出が?
マルチビジョンには様々なメリットがあります。
◯呼び出しが四股名を読み上げるとビジョンに顔やプロフィールを出す。まずは紹介ですね。
◯けっこう退屈なのは、懸賞旗を持った呼出が土俵を回る間や仕切り時間です。この時間にビジョンで仕切りの様子はもちろん、対戦成績や力士などの情報を紹介。画面の隅には仕切時間4分のカウントダウン表示があれば“いよいよ感”が増すでしょう。
時間いっぱいで映像を消し生の土俵に集中してもらうのです。
◯一番が終わった後は取組映像をビジョンでリプレイすれば遠くの席の人も嬉しいはず。物言いがついた時は映像を流せば観客も分かりやすいでしょう。
莫大な広告収入も
大相撲はスポンサー広告が打ちにくいスポーツでもあります。サッカーにはユニフォームに企業ロゴが沢山書かれますが、力士のまわしにはありません。裸だからといって背中に直接書くとかもないです(笑)。
でもマルチビジョンで会場内にだけ広告を打つなら問題はないでしょう。大相撲協会へ入る広告収入はかなり莫大になると思います。人気がある今、早くマルチビジョンを導入すべきだと声を大にして言いたいです。
八角式未来の大相撲ビジョンは?
以前、このサイトで「土俵を大きくすればケガも減る、相撲人口も増える」と唱えました。八角理事長、せっかく新任されたのだから、なにか大胆な発想で角界を変えませんか?
“力士の育成と土俵の充実”と長らく言い続け、しかし達成に至ったとは言いがたい現実。未来を見据えた大相撲革命を指揮してくれることを熱望します。