吉祥寺PARCOにて食と農の体験イベント「Urban farm to table in 吉祥寺 PARCO supported by 農業の魅力発信コンソーシアム」が開催された。
「1人前食堂」としてYouTubeで料理動画などを配信し、今話題のmaiさんによる都市農園の野菜を使用した料理会が実施され、maiさん直伝の家庭でも楽しめるレシピが紹介された。
今回のイベントは”都市の農”をテーマにしたあたらしい農と食の体感イベント。東京の中にも「農園」は数多く存在していて、距離が近いからこそ、どんな畑で、どんな人が作っているか知ることができる。そのため、イベントには都内で農家をしている鴨志田 純さんも参加した。鴨志田さんは三鷹市に代々続く野菜農家の6代目。家庭から出る生ごみや落ち葉などの有機廃棄物を、微生物の力で堆肥化させるコンポストの普及を進めるコンポストアドバイザーをして、ネパールや全国各地で活躍もしている。
また、今回のイベントは、農林⽔産省補助事業を活⽤して、“職業としての農業”の魅⼒を発信する「農業の魅力発信コンソーシアム」との協力により開催されており、これまで興味・接点をもっていなかった人々に、「農業」に興味を持ってもらう目的もあった。
当日はmaiさんにより三鷹市の都市農園「鴨志田農園」で採れた新鮮な季節の無農薬野菜を使い、野菜を味わうメニューが作られた。参加者の目の前で調理が繰り広げられ、数人毎にmaiさんの調理のお手伝いをしながら交流も深めていく。
その中で鴨志田さんも使われている野菜についてコメントをして、知識を深めていく。このイベントを通して都市の中には農地があることや、それらの野菜を美味しく調理して食べることができるなど農・料理・食卓のそれぞれから”都市の農”を体験できたイベントとなった。
普段から真似したくなるような家庭料理のレシピを発信しているmaiさんにより今回は下記の野菜のみを使ったヘルシーな料理レシピなどが参加者に紹介された。
■甘長唐辛子の発酵トマトソース和え
■緑のファラエル
■ウェルカムスープの夏野菜のガスパチョサラダ
■焼きナスのフムス
■しそタブレ
お手伝いしてくれる参加者にmaiさんは「普段は料理していますか?」「お仕事は?」など気さくに話しかけ、笑いありの和気あいあいとした雰囲気でイベントが進んだ。
普段、有機農業を推進している鴨志田さん。常に環境に優しいことを考えるのは難しい。でも単純に美味しい野菜を買っていたら、その野菜が実はコンポストの肥料によって作られていて環境によかったということもあると思うと鴨志田さんは話す。このような話を聞くと作られている環境、作り手を考え、実際に知ることも大切だと気付かされる。
また、地産地消という部分では、かかりつけの医者があるように、かかりつけの農家さんを見つけて、そこで購入していくことも農家さん自身のサポートに繋がるのではないかと鴨志田さんは語った。
ご自身の農園では都市農業だからこそ、土地も狭く、一つの土地でいろいろな食材を植えているそう。多様性を持たせることで生育が上がることもあると言う。
このようにmaiさんによる美味しい料理と共に、鴨志田さんの農業のリアルな話により都内に農家があることも知れ、生産者と共に普段の”食”について理解が深まるイベントとなった。