世界初!武蔵野大学に幸せや生きがい、健康、社会などのよりよい状態に繋がるウェルビーイングについて学べるウェルビーイング学部が登場

2023/04/19
マガジンサミット編集部

武蔵野大学が2024年4月より世界初のウェルビーイング学部 ウェルビーイング 学科を設立する。それに伴い、武蔵野大学学長 西本 照真氏やウェルビーイング 学部 学長就任予定の前野 隆司氏などが集まり発表会が開かれた。

この世界初、そして日本初となるウェルビーイング学部だが、卒業後の進路としては教育現場や企業でのウェルビーイング推進担当やウェルビーイングな地域の創生を目指す自治体の公務員・企業への就職、NPO諸団体への所属などなど、あらゆる産業分野で活躍できるウェルビーイング分野の人材を輩出予定となる学部だ。2024年度は80名の入学定員数を予定している。

「来年は武蔵野大学は100周年を迎える。『生きとし生きるものが幸せであるように』という仏教精神をもとに教育の基礎を築き、新しい学部をつくってきた。そしていよいよ、念願のウェルビーイング学部の設立となった」と西本学長は語った。

「最近、よくきく「ウェルビーイング」だが、一言でまとめると健康と幸せと福祉を合わせた概念で『心と体と社会のよい状態』」だと前野氏は話す。「現代社会はストレスや心の病気、自然破壊など様々な課題を抱えている。その中でウェルビーイングの研究で心がどのような状態だと人は幸せかというのがわかってきている。例えば格差の小さい社会では幸せを多く感じ、幸せな人は利他的で視野が広い。また、孤独は幸福度を下げ、幸せな人は創造性・生産性が高く、チャレンジ精神も高い、などなど幸せな人は人格者であることも多く、各人がウェルビーイングを高めることによって社会課題の解決や世界に幸せの和が広がることに繋がる」と前野氏は教えてくれた。そのため、このウェルビーイングの考えは現代社会の歪みを刷新するキーにもなる。

世界初のウェルビーイング学部で学ぶことで自分自身だけでなく、社会の、世界のウェルビーイングを高めていく方法を学び、社会を革新していく人材育成を目指している。

【ウェルビーイングのカリキュラム】

カリキュラムとしては先ずはウェルビーイング学の基礎と周辺の学習。そして健学の精神科目で思想・宗教的ウェルビーイングの学習をする。更には、ただ座って学ぶだけでなく、様々な体験・経験から学ぶ感性的ウェルビーイング学も取り入れていく。これにはウェルビーイング学・ポジティブ心理学等を得意とする海外研究者との連携・短期留学や全国各地域と連携し、自然体験や地域課題解決実習、ウェルビーイング に関心の高い企業・医療福祉施設、自治体等で創造的な実習ができる仕組みづくりもして提供していく予定だ。学生時代から様々な経験をして、多くの人と出会うことで学生の視野が広がり、考える力、挑戦する力がつく充実したプログラムづくりを目指している。

【ゲストスピーカーからのコメント】

発表会当日はウェルビーイング 学部 就任予定の株式会社 YeeY 共同創業者/代表取締役の島田 由香氏もオンラインで登場した。島田氏は当日、自身のプログラムなども開催している和歌山県にいた。和歌山県は梅農家もあり、昨年の梅の収穫時期の6月に「梅収穫ワーケーション」を開催。「その時は社会人が中心だったが、学生の参加もあった」と話す。「今後は学生向けも考えていて、このような梅の収穫体験を通じて地域や農家の繋がりを感じて生きること、食べることの喜び、自然の豊さを実際に感じて欲しい」と話した。

ウェルビーイング学会副代表理事などを務める鈴木 寛氏は「日本でもウェルビーイングは急速に政策の中心概念として位置づけられてきている。そのため、ウェルビーイングを学べる学部が設立されたことは素晴らしいことだ」と語った。「世界初という最先端でもあり、現代社会のニーズにマッチした分野となることから、今後は経済学部のように世界中でこの学部が広がるのではないか。その第一号というのは歴史的にも重要な日となることだろう」と話した。

幸せの定義がモノやお金、地位ではなくなってきている現代においては、幸せの再定義が必要となる。そのような中、生まれたウェルビーイング学部は本当の意味の幸せを学べる場となり、世界を変える人材育成の一歩となることだろう。

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