近年、日本では男性でも美容医療に注目する人が増えてきているといいます。確かに、自分の周りを見ても頭髪や肌、ムダ毛などの見た目にこだわっている人を多く見かけます。今回は、その男性の美容に関して「医療法人社団清優会」理事長・花房火月先生にお話を伺いました。
「医療法人社団清優会」理事長・花房火月先生
花房火月先生は、三鷹市、新座市、国分寺市、杉並区久我山などにある「はなふさ皮膚科」の理事長。東京大学医学部医学科を卒業後、東京大学医学部附属病院勤務などを経て、「はなふさ皮膚科」を開設。医師として様々なテレビ番組に出演し、2019年には著書「ぜんぶ毛包のせい。」を発表しています。
花房火月先生インタビュー
今回は花房先生に男性美容の現状に関してや、今後の「はなふさ皮膚科」の展開についてお伺いしました。
――現在男性美容は美容業界の中でも伸びしろのある分野だと思うのですが、来院される方は増えてきていますでしょうか?
「かなり増えていますね。メディアの影響が強いと思います。ここ最近では以前に比べ患者さんの数が2倍ほどになっています。これからもまだまだ増えてきそうな感じですね。」
――男性美容に興味がある人が増えてきたことで、その受け皿が必要だと思うのですが、自分たちが受け皿になっていくという認識でしょうか?
「そうですね。受け皿になっていきたいというのと、自分たちが男性美容の先駆者になっていきたいと思っています。」
――男性美容においていろんなクリニックがある中、どういった先生を頼ってクリニックを選べばよいのでしょうか?
「基本的には皮膚科医、形成外科医が診察するべきと思っています。我々の所は皮膚科医、形成外科医の専門医が診察する体制を敷いています。医師の経歴も公開して、こういう医師が診察していますと分かるようにもしていますね。」
――近年男性美容が注目されるようになったのは時代背景なども関係があるのでしょうか?
「ありますね。男性美容というのは半分が薄毛に関してなんです。昔は薄毛の人はカツラをかぶっていて、その後に植毛なんかが出てきて、その次に飲み薬で治療できるようになったという歴史があって、今はじゃあ病院で治療しようという流れがあるんですね。」
――男性美容に関しての患者さんの知識はまだまだ少ないという感じでしょうか?
「今はネットなどで誰でも情報を得られる時代ですが、逆に知識が氾濫しすぎて嘘やいらない情報も溢れており、正確な情報を選べなくなってしまっている状況だと思います。我々の所にとりあえず来て相談してほしいというのはありますね。」
――今後の男性美容のトレンドはあるのでしょうか?
「今は髪の毛やひげに関してが多いんですけど、シミ、イボ、ホクロとかをとる男性も増えてきていますね。それで、それらをやりつくしたらシミ、シワ、たるみとかをやるようになるんじゃないでしょうか。あとは予測ですが、現在研究されている寿命、健康寿命を延ばす薬や施術なども今後増えてくるのではないでしょうか。」
――いろいろ悩まれている男性に何かエールのようなものはありますでしょうか?
「男性がコンプレックスを持つのは全然恥ずかしいことではありません。コンプレックスは向上心の裏返しだということを伝えたいです。だから僕のところにきてコンプレックスを解消してほしいと思います。コンプレックスを持ってこそ男だと言いたいです。」