「ChatGPT」という言葉が流行語になりつつあります。でも、まだ試したことがないという人もいるのでは? 噂によると、仕事が相当ラクになるなんて話も聞きます。そこで、無料でChatGPTを使えるサービスを試してみました!
ChatGPTを仕事に役立てるには、どんな風に活用できるのか気になりますよね。そもそもChatGPTのような「生成系AI」と呼ばれるものにはどんな魅力があるのかも知りたいものです。今回は、気になるChatGPTや生成系AIについて、有識者に尋ねてみました。
■ChatGPTを使ったサービス「AIチャットくん」を試してみた
ChatGPTとは、米国のOpenAI社によるAIチャットサービスで、チャット画面から話しかけると、まるで人間のような自然な会話ができるのが特徴です。「こういう文章を作って」などと命令すると、自動で流暢で知的な文章を作成してくれるんです。他にも要約や知りたいことの情報をまとめて答えてくれたりと、仕事にも使える便利さが特徴です。
まだ使ったことがないなら、使ってみてその便利さを知るべき!
ChatGPTを使ったサービスは日本にも豊富にありますが、中でも、3ヶ月で200万人登録したという無料サービス「AIチャットくん」なら、簡単にLINE上で利用することができます。
特に、仕事用のメールの本文作りには最適と噂を聞いたので、早速、試してみました。
「上司に食事をごちそうしてもらった後のメール文を作って」
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件名: ありがとうございました。
親愛なる[上司の名前]様、
昨日は素晴らしい食事と優れた会話の時間をありがとうございました。私たちはいつもとても忙しいスケジュールを過ごしていますので、昨日のような機会に感謝しています。
私たちが自分たちをリラックスさせ、より良いつながりを築くことができたのは、あなたのおかげでした。また、いい食事とお酒に舌鼓を打ち、心地良い時間を過ごすことができました。ありがとうございました。
一緒に素晴らしい時間を過ごすことができて、とても楽しかったです。また、すぐにでも再会できることを願っています。
敬具、
[あなたの名前]
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素晴らしい! 上司へのお礼メールをつくるときなどには、かしこまってしまってうまく筆が進まないことも多いですが、これならちょっと手直しするだけでそのまま使えそうです。
■ChatGPTのビジネス活用シーンや用途とは?
ChatGPTは、仕事やビジネスにどんな風に使うのがいいのでしょうか?
先日、ChatGPTなどの生成系AI技術をメディア運営とコンテンツ制作に応用する研究に取り組む「INCLUSIVE AI Lab」を始動させたINCLUSIVE株式会社。代表取締役社長の藤田誠さんに、ChatGPTのビジネス活用シーンや用途をうかがいました。
INCLUSIVE株式会社 代表取締役社長 藤田誠さん
――ChatGPTのビジネス活用シーンや用途はいろいろとあるようですが、特に向いているシーンや用途を教えてください。
「まずは、アイデアの『壁打ち』に役立つと考えています。ChatGPTは学習した大量のデータからパターンを見つけることが得意なので、回答の条件を指定して、ChatGPTに網羅的な視点を提供してもらい、返答内容をたたき台としてブラッシュアップすることが有効だと考えます。弊社でも過去の企画書データを学習させた『ORANGE-AI』を構築し、全社員が過去の企画からヒントを得るなど、壁打ち相手として活用を進めています。
また、ChatGPTにテーマを与えて、マニュアルや記事の構成案を作ってもらうことで、クリエイティブな業務に時間を使うことができると考えます。他にも、音声データから書き起こしたテキストを基に議事録を作成し、議事録からToDoを抽出することも業務に役立つと思います」
――GPT-4などの生成系AI技術の面白い活用アイデアを教えてください。
「まず、音声データと発言内容を学習したAIを活用し、決算発表資料の解説やアナウンス事業を代替することが可能になると考えています。弊社では実証実験として、人気放送作家である小山薫堂さんの音声をAI技術で合成した『クンドロイド』を開発し、ラジオ番組のパーソナリティとしてオンエアを1回分、まかせてみました。
次に、著名人のメルマガやSNSでの発信内容の情報や、著名人の性格・言葉遣いをGPT-4に学習させることで、ChatGPTからの返答を『あたかもその著名人が言ったような』回答にカスタマイズすることができます。他にも、テキストデータをビジュアライズ化し、資料作成の時短につなげるなど、ビジネスシーンでの業務効率化にも活用できると考えています」
――生成系AIの魅力を教えてください。
「生成系AIの魅力は、AIが提案したアイデアを基に、人が企画をブラッシュアップすることで、これまで思いつかなかった視点での発想ができることだと思います。また、AIは迅速に大量の情報を処理し、要約や整理、生成を行えるため、作業の効率化や生産性の向上に役立てられると思います」
――生成系AIの今後の展望を教えてください。
「今後、生成系AIは、教育、医療、法律、エンターテインメント、デザイン、マーケティングなど、さまざまな領域において活用が促進されるのではないかと思います。また、生成系AI技術の活用が活発化する中で、倫理やプライバシー保護など、適切なガイドラインと監視体制の確立が重要になってくると思います」
ChatGPTのビジネスへの活用用途が具体的にわかり、ワクワクしてきました! 自分次第でいかようにも活用できるものなのですね。ぜひChatGPTをはじめとした生成系AIの活用を進めていきましょう。