日本酒酵母が含まれた新しいワインが日本に上陸した。日本酒の旨みが融合した革新的なワイン「ぎんの雫」。その醸造家であるパスカル・マーティ氏に話を伺った。
「ぎんの雫」の特徴としてまず挙げられるのが、超低温発酵。ワイン醸造の分野では低温に耐えつつアルコール度を標準的な13度前後まで上げられ、かつ高品質なワインを造ることができる酵母がなかった。そこで出会ったのが日本酒だ。
日本酒造りが、発酵温度は5度以下で進む段階があるという事、蒸留などのプロセスを経るわけでもなく、酵母の力のみでアルコール度20度近辺、ワインでは到達できない度数まで到達できることなど、超低温発酵のワイン造りに活用できると考えたそうだ。
ワインにはない、日本酒の“旨み“とアロマのような”香り”を楽しめる。
マーティ氏によると
「低温で長い発酵させることによって、ワインでは生まれない、甘みのような存在。日本でいう“旨み“。ヨーロッパにはその旨みという言葉を表現する言葉がないので、新しい味わいをワインに与えることができました。『切れのある酸、シャープな辛口』というワインが多いですが、「ぎんの雫」は、ボリューム感のある、クリーミーで厚みのある味わいに仕上がっています。」
「通常のワインだと、フルーティーな香りが多いんですけれども、バラやヒヤシンスなどの花の香りを感じられます。それは日本酒ならではな香り。それがこのワインでも感じられます。」
和食とのマリアージュも
「『ぎんの雫』は和食との相性も抜群です。特に通常のワインだとなかなか難しい生のお魚にも合います。白身と白ワインを合わせると、少し生臭さが出てしまいますが、このワインは、日本酒の酵母を使って造られているということもあって、生臭さが出ないというメリットがあります。もちろん魚のカルパッチョなどにもよく合います。赤ワインであれば、ウニやイクラなど、これまでワインと合わせられなかったような食材でも、ちゃんと合わせることができます。 」
さらに、日本酒酵母には、血圧の調整や神経伝達などを円滑に働かせるために必要な栄養素など、人間が体内で作り出すことのできない必須アミノ酸 9 種類全てが含まれている 。
このワインには、お食事とのマリアージュを楽しんで、健康に生きてほしいというメッセージが込められており、これはマーティ氏が掲げるウェルビーイングの考え方からきている。
「BENTLEY Bentayga EWB 特別内覧 PARTY 」に提供
3月29日に行われたベントレーのラグジュアリーSUV 「べンテイガ EWB 」の特別展示会で日本初上陸の「ぎんの雫」ピノ・ノワールが振舞われた。
べントレーは、ブランドのパッションポイントとしてウェルビーイングを掲げており、 マーティ氏が掲げるウェルビーイングに賛同し、イベントでの提供を決めた。
(写真:左がパスカル・マーティ氏、右がベントレーモーターズジャパン代表の牛尾裕幸氏)
ベントレーモーターズジャパン代表の牛尾裕幸氏は、
「我々ベントレーとして、お客様に様々なリサーチをさせてもらっています。その中で1番お客様が望まれていることが、ウェルビーイング体験。それをいろんな形で具現化していきたいと考えています。もちろん、車を通してもそうですし。こういったイベントを通して人生を楽しむ体験を提供したい。」
と話してくれた。
ぎんの雫ピノ・ノワールは、日本酒酵母を使用し、超低温発酵で造られた、赤ワインとしては世界で初めての事例となる。日本への輸入数は2023年はわずか2,000本となり、全国の飲食店やデパートからすでに多くの予約が入っているという。
東京・六本木のワイン専門店であるワインショップソムリエでは、現在、2023年販売分の抽選販売の受付を行っている。生産が安定するまでは抽選販売の当選者のみが購入できるとのこと。実際に購入するかどうかは、当選の通知があってから決めることができるため、早めに登録だけはしておくことをお勧めしたい。
https://wsommelier.com/item/2101340002049.html