噂のハイブリッドグルメスポット 新橋『0(例)のところ』に行ってみたところ…

2017/07/14
マガジンサミット編集部

「今日の取材、レイノトコロです!」「…例のところ…?どこ?」「0(例)のところです」「…いや、だから」という会話にならない会話から、今回の取材は始まりました。

 

『0(例)のところ』は新橋にある複合飲食店です。新橋駅日比谷口より徒歩2分、SL広場のほど近く、外堀通りを一本入った場所にあり「店舗名がユニークで店の構成も不思議」と、新橋のビジネスマン達に注目されています。

 

新橋の“ハイブリッドグルメスポット”

1階は鳥料理専門の立ち飲み居酒屋『AJITORI』。2階はタイ料理店『MAO-RAO』。3階は静かにお酒を楽しむBar『My Space』というコンセプトの異なる店舗が同じオーナーによって営まれています。

 

それぞれの店(階)で別の店(階)の料理をオーダーすることもでき、その不思議な店の構造から“新橋のハイブリッドグルメスポット”という異名があるそうです。

 

※常連のお客様に人気の『AJITORI』の「とり天」

 

※『0(例)のところ』店長の福原さん。一階の『AJITORI』にて

 

店長の福原さんは、もとデザイナーという異色の経歴。料理のコンセプトや室内のデザイン、ロゴからメニューまで自らの手で考案されています。そんな新橋の新スポット『0(例)のところ』ついて伺いました。

 

「基本的には、それぞれコンセプトの違う店舗ですから別の店(階)でご提供できないメニューもあります。ですが、例えば1階の『AJITORI』で軽く1杯飲まれたお客さまがメインにガパオライスを食べたいからと、そのまま2階の『MAO-RAO』へと移動もできますし、すべての階で頼める共通メニューもあります」

 

※『AJITORI』の「砂肝」

 

※『MAO-RAO』の「ガパオ」

 

―― まるで1つのビル内で“ハシゴ”ができる感じですね!

 

「居酒屋やファミレスと違うのは、それぞれの店で、それぞれのコンセプトにあわせた“本格的な料理やお酒”が楽しめること。恐らく、とり天や唐揚げと本場のタイ料理を同時に楽しめる飲食店は他に例がないと思います」

 

※夏にピッタリ!『MAO-RAO』の「カオソーイ」

 

何でもあり。けれど料理は本格的ものを

「昨年の9月にオープンしてから現在まで、新橋のお客様には何を好んで食べてもらえるのか、約30種類のメニューチェンジをしています。試行錯誤の毎日で、時には試食をしていただくこともあります」

 

―― 30種類も!そんなに料理を変えてしまうと飲食店としての個性がなくなりそうですが…

 

「もちろん定番や名物料理もあります。ですが、ある程度お客様のご意見やマイルールを受け入れられる店でありたいんですね。「いつもの!」と言われればパッと好みの一品を出せる、町のスナックや小料理屋さんのようなイメージです」

 

※新橋のSLにちなみ石炭そっくりな名物料理『竹墨の唐揚げ』

 

※あまりの石炭ぶりにビビりますが、中身はちゃんとジューシィな鶏肉でした!

 

「実際に「今日は1000円しかないから1000円で料理を作ってくれないか?」や、なかには『MAO-RAO』のシェフに「お母さん~何か作ってよ」と注文する常連さんもいて、時々、僕の知らないタイ料理メニューがテーブルに並んでいることもあります」

 

※『MAO-RAO』の常連さんはシェフを「お母さん」と呼ぶ。本格的なタイの家庭料理が美味しい!一度食べたらハマる「ちいさな生春巻き揚げ」

 

※ビールとよく合う!ピリ辛の「パックブンファイデーン(空芯菜)」

 

※今、巷で人気の「プーパッポンカリー」

 

―― 鳥料理やタイ料理という専門料理をご提供されているのに、内装や外観は専門性をイメージさせないシンプルな造りですよね。

 

「お客さまがメインなので店舗そのものに“色”は必要ないと思っています。そういった意味では、ロゴや内装はいかにも立ち飲みやタイ料理屋といったデザインでないなものを意識しています。実は、お客さまのニーズにあわせて店のコンセプトを変えて良いとすら思っていて。ですから極端な話し、ある日突然営業形態がガラッと変わっている可能性もあります(笑)」

 

出会いのランドマークにしよう!

デザイナーとしてのキャリアをお持ちの福原店長は、店のロゴやメニュー表はもとより内装もご自身で手掛けられています。

 

「デザインはコミュニケーションツールです。料理も同じで、お腹を満たすものであると同時にコミュニケーションの手段としても大きな役割を果たしますよね。美味しい料理をご提供するのは当然のこととして『0(例)のところ』が“出会いの場”であって欲しいと願っています」

 

「開店する前までは、新橋のお客様は会社帰りにお酒を飲んで、日頃の鬱憤(うっぷん)を晴らしているイメージだったんです。ところが、実際に店に立ってみたら違った。出会いを求めて楽しくお酒を飲む方が多いことに驚きました」

 

※2階 タイ料理の『MAO-RAO』

 

「そうそう、忘れらないエピソードがあって。以前、店内改装のために材木を並べておいたら、それを見た常連さんが「俺たちもやるよ!」と、ただ店に飲みに来ただけなのに、そのまま夜通し改装作業を手伝って下さったことがありました」

 

―― まるで、ご近所付き合いの地元スナックか小料理屋さんみたい!

 

「嬉しかったですね。偶然居合わせたお客様同士が、まさか店作りにまで参加して下さるとは思いませんでした。働いている人にとっては新橋もまた、地元であり故郷のような場所なのかも知れません。そんな新橋の皆さんに、スタッフや僕自身を含めて育てていただいているお店なんです。これからも、誰もが気がねなく訪れることができる店でありたいです」

 

その店名に偽りなし!

マスター(店主)と客の繋がりが深い店というのは、馴染客以外には入り辛いイメージがあります。しかし、『0(例)のところ』は一見さんでも気軽に入れるフラットな店舗デザインと仕組みで、客側に食べ方や過ごし方を強制しない自由さがあります。

 

女性独りでタイ料理ランチを楽しむこともできるし、出会いを求めて立ち飲みに参加するのも可能。そして喧騒を忘れてBarで一杯くつろぐこともできます。

 

※3階 Bar 『My Space』

 

美味しいものを食べて疲れをゼロしてほしい。そして「(例)のところに行こう!」とお客様が安心して足を運べる店でありたい。まさにお店の名前通り、福原店長をはじめスタッフの皆さんの気持ちが、料理や店のすみずみまで感じられる空間でした。その店名に、偽りなしです!

 

スパークリングワインと一緒に!

さて、TOKYO Sparkling fes(東京スパフェス)のエリア特別企画『新橋はしご泡』が、7月24日~8月31日の期間開催されます。今年は『0(例)のところ』も参加します!ぜひ、スパークリングワインと一緒に、特製タイ料理やとり天を楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

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