小学生にとっては毎日使う大事な相棒、「ランドセル」。2020年は新年度になったばかりですが、来年度に子供が小学校へ入学するという方の中には、すでにどんなランドセルを買おうか考えている人も多いかと思います。
この度、「ララちゃんランドセル」でおなじみの株式会社羅羅屋(https://raraya.co.jp/)は、全国 900 人の小学生とその親を対象に「ランドセルの選び方と実態」を調査。「ランドセル白書 2020」を作成し、その結果、ランドセルの購入、使用に対する様々な実態が明らかとなりました。
「ランドセル白書 2020」
ランドセルの重さと痛みが原因で、高学年の5人に1人が肩こりに?
今回の調査では、まずランドセルを使っていて「ランドセルが重い、体が痛い」と感じた経験があるかを質問。実に82.6%もの小学生が「経験がある」と回答しました。
また、その中でも、「小学 1 年生のとき(から)」に重さ・痛みを感じたという回答は 63%と大多数を占める結果に。
さらに、感じた中で最も多い痛みは「肩の痛み(54.2%)」という結果となりました。
親は子どものランドセルの背負い方のどこを意識しているか
続いて、親に子どものランドセルの背負い方を意識しているかを質問。42.9%の親が「意識している・気にしている」と回答しました。
そして、親が背負い方で意識していることの1位は「背負ったとき、姿勢が悪くなっていないかどうか」、2位は「背負ったとき、肩ベルトが左右均等になっているかどうか」、と重さからくるランドセルを背負ったときの子どもの姿勢を気にしているようです。
ランドセル購入時に重視することは?
親がランドセルを購入する時に重視することの1位は「子どもが好きな色・デザイン・ブランドであること(50.0%)」 と機能より見た目が重視されているという結果に。
しかし、親がランドセルを選び直すなら重視したいこと、では1位「ランドセル本体が軽いものを選びたい」と、次に買うなら見た目よりも機能を優先したいと思っていることが分かりました。
今回の調査の結果、子どもはランドセルによる「重さ」や「痛み」を感じたことがある一方、親はランドセルの購入の際に「子どもの好きな色やデザインを重視して購入」してしまっているという実態が明らかとなりました。
整形外科医と大学教授に聞いたランドセルの選び方のアドバイス
今回の結果を受けて、大正大学人間学部 人間環境学科 白土教授は次のようにコメント。
「私が、2017 年に小学 1~3 年生 20 人が使っているランドセルの重さを測定したところ、結果は平均 7.7 キロとなり、体重が20 キロにも満たない低学年の子どもの通学が、毎日"苦行"のようになっていることが分かりました。ランドセルの選び方は、見た目だけでなく重さや痛みを軽減する背負い心地や肩への機能が重要です。」
また、香取整形外科 香取院長は下記のようにコメント
「アメリカ整形外科学会からは、長期にわたるバックパックの過荷重が、小児の腰痛・背部痛・肩こりなどの諸症状や、側弯などの構築性障害を引き起こす可能性が指摘されています。肩ストラップの素材やフィット感が改善すれば、感じる重さや痛みを軽減することができ、姿勢の改善などのメリットがあるかもしれません。成長にあわせて機能性を重視したランドセルを選んで欲しいと思います。」
6年間毎日背負うランドセル。学校に通うことが苦痛にならないように、体への負担が少ないものを選んで買ってあげたいですよね。「ラン活」の際はぜひ、機能にも注目して選んでみてください。