かぜをひいたら「しっかり寝て治す」の時代へ かぜ薬の広告コピーや製品もアップデート

2022/11/11
マガジンサミット編集部

近年、新型コロナウイルス感染拡大による健康意識の高まりに加え、社会の勤務形態や仕事に対する意識の変革によって、かぜ薬の広告コピーに大きな変化が表れています。

アリナミン製薬が9月に発表した「かぜの意識・対処調査」では、7割がかぜをひいたら仕事や家事、学校を休みたいと回答するも、実際には3人に1人が「休みたいのに休めない」という現実が判明。一方で、新型コロナ流行後の職場環境では、体調不良の際に休みやすくなったと回答した人が2割を超え、徐々に体調を崩したら「休む」ということへの企業の意識変化が見られます。

医学的にもそうした対応は効果的なようで、日本睡眠学会専門医の中村真樹先生は「かぜの予防や早期回復に最も重要なのは睡眠」と指摘。「ヒトは深い眠りについているときに、成長ホルモンや免疫力を高める物質を分泌します。かぜをひくと免疫機能を高めるサイトカインが分泌される影響で眠気を感じやすく、十分な睡眠をとることで病気の回復を早めることができます」と語っています。

そうした時代の流れを受け、かぜ薬の広告コピーもアップデートされています。かつては「絶対に休めない」など、かぜをひいたら休まずに早く治すことを是としたコピーが大半でしたが、最近では「かぜの時はお家で休もう!」「かぜをひいたら寝て治そう!」など、まずは休むことを製薬会社が提唱しています。また、Twitterでベンザブロック公式アカウントの「まず会社を休みましょう。」というツイートに2.7万件の「いいね」が集まるなど、企業姿勢の変化に消費者からも共感が集まっています。

ベンザブロックは、かぜをひいたときに「しっかり寝て治す」という新しいコンセプトのかぜ薬の発売に伴って、7日より岩田剛典さんを起用した約6.5mの巨大OOH(屋外広告・交通広告)を展開。多くの人が忙しなく行きかう東急東横線渋谷駅、大阪梅田駅、名古屋駅に掲出し、岩田さんが「羊の執事」姿で「あとは、かぜをひいても安心して休める社会を。」と問いかけ、自分のためにも周囲のためにも体調が悪い時は「無理せずしっかり休む」という選択を難なくできるようになってほしいという想いを訴えています。

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