「かっこいい」、「モテる」、……。絵本とは、あまり馴染みのないキーワードでございます。
まず本題に入る前に、「かっこいいとは?」と聞かれて、的確に答えられる方はどのくらいの数、いらっしゃるでございましょう…。
普段、かなりの頻度で使っているはずですが、何となく使っていて、改めてその意味を聞かれると答えられないものでございます。
実は、小生も大ファンの小説家、平野啓一郎さまが、『「カッコいい」とは何か』という新書を出されたのでございます。
ちなみに、平野さまは、福山雅治さまと石田ゆり子さまの初共演で話題の映画「マチネの終わりに」の原作者でもございます。芥川賞作家でございます。
そんな平野さまも、「かっこいい」が気になっていたとのこと。新書では、様々な知的切り口で「かっこいい」を掘り下げておられます。
こちらも是非、モテ絵本と一緒にお読み頂ければと……。
女性が男性の部屋に初めて遊びに来た際、「なにコレ?」「それ、お気に入りの絵本なんだ。面白いよ、読んでみる?」「え、でも絵本でしょ」「まぁ、いいから読んでみなよ」……(女性がその絵本を読む)……「〇〇くんって、こういうの読むんだ」「なんで?」「いや、なんか、いい感じかなって…」…(距離を一気に縮める二人)……みたいな、みたいな。
そんな「モテ絵本」が、この世に存在するのだろうか……。ございました。
こちらでございます。
『夏のルール』(著:ショーン・タン 訳:岸本佐知子 出版社:河出書房新社)
絵本『アライバル』が世界的ベストセラーとなったオーストラリアの絵本作家、ショーン・タンさまの作品でございます。
ちなみに『アライバル』は、「アメトーーク!」(テレ朝系)で、読書芸人のカズレーザーさまが、「絵がとんでもねえ緻密」、「全員が感動できる」と絶賛、ネット上でも話題になった絵本でございます。
そのショーン・タンさまの作品でございます。
内容は、誰もが経験のあるひと夏の想い出のお話。子供時代の夏休みを思い出す絵本でございます。とにかく絵が大人向き。抽象アートでございます。お話も哲学的でございます。その絵を大人目線で読み解いていると、自身の経験、その時の感情が蘇ってくるのでございます。その蘇った時の不思議な解放感がたまりまセブンなのでございます。まさに、大人絵本でございます。
さらに、蘊蓄ネタとして、「今、ショーンの日本初の大規模個展「ショーン・タンの世界展 どこでもないどこかへ」が、ちひろ美術館・東京というところで、公開中らしいよ…」なんで、一言加えると、モテ度もさらにアップすること間違いナッシングでございます。
ショーン・タンさまの作品は、最新作「セミ」を含め、大人が楽しめる作品ばかりでございます。是非一度、ご体験くださいませ。
(文:絵本トレンドライター N田N昌)