X Games Chiba2023スケートボード・パークで開心那が初の金メダル!藤井雪凛が銅メダル バートベストトリックは芝田モトが銀メダルを獲得

2023/05/16
放送作家 小嶋勝美

5月12日から14日にわたり、千葉県のZOZOマリンスタジアムで開催された(2日目は雨天の為中止)X Games Chiba 2023スケートボードパーク種目で開心那(14歳)が初優勝、藤井雪凛(17歳)が銅メダルを獲得。

女子パークは決勝が行われる2日目が雨の為中止となり、予選の結果がそのまま最終結果となった。

15人中7人が日本人選手だったが、前回のX Games Chiba大会の金メダリスト、四十住さくら選手は今大会怪我のため、不参加となっている。

男子パーク日本勢は笹岡建介、永原悠路、櫻井壱世が予選に出場したが、残念ながら決勝に進むことが出来なかった。

パーク種目は45秒のランを2本行い、その内のベストランで順位が競われた。

今大会の金メダル受賞者は、7月21日〜23日にアメリカのカリフォルニア州ベンチュラにあるベンチュラカウンティーフェアグラウンズ&イベントセンターで開催されるX Games Californiaの出場権を自動的に獲得するとのこと。

大会期間中の5月12日がトニー・ホークの誕生日。ちなみに奥さんの誕生日は5月14日とのこと。

スケートボード界の神様とまで言われるトニー・ホークが参戦したことで話題になった、バートベストトリックでは芝田モト(27歳)が2年連続で銀メダルを獲得(去年はベストトリックではなくバート種目での銀メダル)。

芝田モト

バートは現在、オリンピック種目には採用されていないが、パーク種目同様にスケーターから人気がある種目。    

バートベストトリックは20分間のジャムセッションで行われ、各選手は順番にランを行ってベストトリックを競った。

【X games初優勝/開心那】

フロントサイドノーズグラインドテールグラブ/開心那

開心那選手は今大会、予選のランだけでもハイレベルなトリックを披露し首位通過。

決勝ではさらにどんなトリックを見せてくれるのか楽しみにしていただけに、雨で中止の知らせは残念だったが、今月21日から28日にアルゼンチンで開催される五輪予選大会での滑りを楽しみにしたい。

予選1本目のランでは開選手の代名詞となる、ノーズグラインドをいきなり2種類決め、女子では他の選手が誰も入らなかったフラットバーへのチャレンジも成功させる。

以下開心那、1本目のラン

・インディグラブ

・リーントゥテール

・フロントサイドスミスグラインド

・バックサイドノーズグラインド

・バックサイド5-0グラインド

・フロントサイドノーズグラインド テールグラブ(富士山セクションで)

・バックサイドテールスライド

・ステイルフィッシュ ディザスター

・バックサイドクレイル

・フロントサイド50-50グラインド(フラットバーで)

・(終了後に)フロントサイドクレイルスライド

バックサイドノーズグラインド/開心那

受賞後のインタビューでは「X Gamesで初めて1位が取れて嬉しい」と喜びをあらわにし、「自分の出したかった技を出しきれたので良かった」と話した通り、見事フルメイクのランを見せてくれた。

【エアの高さ世界トップクラス/藤井雪凛】

バックサイドエア/藤井雪凛

高いエアが持ち味の藤井雪凛選手は2本目のランで、72.00点をマークし3位に。

いつもはかなり攻めたランを見せる藤井選手だが、予選ということもあってメイク率を重視し抑えたランに見えたが、それでも銅メダルを獲得するあたりに彼女のレベルの高さが伺えた。

実際に決勝にとっておいた技がいくつかあったはずなので、本人的には満足の結果とは言えないかもしれないが、表彰後のインタビューでは「海外の選手と滑ったり話ができて楽しかった」とX Gamesの大舞台を楽しんでいる様子が伺えた。

【バート日本代表/芝田モト】

キックフリップマックツイスト/芝田モト

昨年に続き、今回も日本人唯一のバート種目出場者、芝田モト選手がベストトリックで見事銀メダル。

ベストトリックでは、1本目にいきなりキックフリップマックツイストを決め、会場を沸かせた。

言葉で説明すると、板を空中で縦に1回転させながら縦軸に540度回転するという常人には理解しがたい超高難度トリック。

決めた後はレジェンド、トニー・ホークを始め、周りのスケーターからも賞賛の嵐だった。

ハーフキャブボディバリアル バックサイドブラント/トニー・ホーク

5月12日に55歳の誕生日を迎えたスケートボード界のスーパーレジェンド、トニー・ホーク。

ベストトリックに出場した55歳のトニー・ホークは、昨年3月に大腿骨骨折を経験。

手術をし、1度はスケートする姿を見せてくれたが昨年11月には修復した骨がずれてしまい、再度手術をしてリハビリに励んでいた。

受傷後は今大会が初めての大会とのことだったが、スケートへの情熱と常に挑戦を続ける姿にファンも出場スケーターもみんな感動を受けていた。

大会ではマドンナ スイッチクルックドグラインドとハーフキャブボディバリアル バックサイドブラントを決め、最高に喜ぶ姿を見せてくれた。

【X Games Chiba2023男子パーク結果】

1位 キーガン・パーマー –83.66

2位 コリー・ジュノー –79.66

3位 ギャビン・ボッガー –78.00

4位 オウグスト・アキオ –77.66

5位 アレックス・ソルジェンテ –76.33

6位 キーラン・ウリー –75.66

7位 リアム・ペース –74.66

8位 トレイ・ウッズ –74.33

【X Games Chiba2023女子パーク結果】

1位 開 心那 –83.33

2位 ルビー・リリー –73.66

3位 藤井 雪凛 –72.00

4位 アリサ・トルー –70.00

5位 ブライス・ウェットスタイン –67.66

6位 長谷川 瑞穂 –65.00

7位 手塚 まみ –62.00

8位 イサドラ・パチェコ –58.00

【X Games Chiba2023バート結果】

1位 エドアルド・ダメストイ –90.00

2位 トム・シャー –86.00

3位 ジミー・ウィルキンス –85.00

4位 芝田 モト –84.66

【X Games Chiba2023バートベストトリック結果】

1位 エリオット・スローン

2位 芝田 モト

3位 ギー・クーリ

 

写真・文 小嶋勝美

スケートボードに関する情報を幅広く執筆する、スケートボードライター兼放送作家。

10年間のお笑い芸人生活を経たのち、放送作家をしています。

この記事が気に入ったらいいね!しよう

放送作家 小嶋勝美
この記事を書いた人

放送作家 小嶋勝美

お笑い芸人として活動後、放送作家に転身。 スポーツ番組やバラエティ番組などに携わる傍ら、20年以上続けている大好きなスケートボードのライターとしても活動。 コンテスト記事の他、スケボーの情報や面白い発見を伝えていくと共に、スケートボードが持つ素晴らしさを多くの人に広めていきたいと思っています

放送作家 小嶋勝美が書いた記事

あなたへのおすすめ

カテゴリー記事一覧

pagetop