今、フランスの絵本『おむかえパパ』が、売れております。今年1月に日本で発売になり、発売直後に重版が決まったとか。日本で売れている理由については、日本でも送り迎えをするパパが急増しているからではないかと言われております。ちなみに、フランスでは小学校を卒業するまで、子供を一人で通学させてはいけないそうで、親もしくは親に代わる人が送り迎えすることが義務化されているんだとか。さすがイクメン先進国でございます。
たしかに、日本でもイクメンパパは増えております。先日まで放送されていたドラマ「下剋上受験」(TBS系)の中でも、阿部サダヲ様演じる主人公のパパは娘の受験ために会社まで辞めるイクメンぶりでした。
しかし、絵本の読み聞かせはママまかせのパパもまだまだ多いのでは…。そこで、イクメンパパに是非読んで頂きたい!普段絵本を読まないパパに読んで頂きたい!送り迎えを題材にした絵本を2冊ご紹介させて頂きたいのでございます。
まずはこちら。
今、売れている「おむかえパパ」。内容は、心配性な娘と、その不安を解消しようと奮闘するパパのお話。娘を安心させるためのパパのニュークなアイデアがとてもキュートでございます。おフランスぽい上品な笑いをお楽しみ頂けます。
ちなみに、翻訳を担当されたのは人気絵本作家の中川ひろたか様。実は、日本の男性保育士資格取得者の第一号でもいらっしゃいます。
そしてもう一冊。
「おはなをあげる」。
こちらは大人が楽しめるカナダのアート系絵本でございます。アイデアもデザインもとても上質な作品でございます。そして深いです(大人にささります)。
2015年度に、ニューヨークタイムズが選ぶベストイラスト賞を受賞。カナダ総督文学賞」(児童書絵部門)も受賞しております。
内容は…。お迎えに来てくれた父親と帰宅する女の子のお話。最初、モノクロの絵の中に、色があるのは女の子の赤い服だけ。しかし、帰宅途中の女の子が花を見つけてそれを摘み、その花を様々な対象にプレゼントしていきます。すると、どんどん街の風景が色鮮やかに…。
この絵本、文章はございません。しかし、色が文字の代わりを語っているように感じられるのでございます。詩人で絵本作家の谷川俊太郎様も、「この絵本そのものが、路傍の無口な花のようです」と語っておられます。
是非、イクメンパパ、そして普段絵本を読まない大人の方に是非読んで頂きたい。
大人の絵本デビューにも超おすすめでございます。(文:N田N昌)