大雪の夜、車を走らせる男と女。先が見えない一夜の道行きは、ふたりの関係そのものだった。現代女性の恋愛心理描写を巧みに表現し、女性から圧倒的な支持を得る直木賞作家・島本理生の原作を映画化した『Red』が、2月21日から全国公開される。その公開直前となる2月10日には東京・渋谷のユーロライブで女性限定試写会が行われ、主演の夏帆、共演の妻夫木聡、三島有紀子監督が参加。映画公式SNSに寄せられた“恋のお悩み”にアドバイスを送った。
「どんな時に好きな人を好きだと感じる?」との質問に夏帆は「難しい…」と首をひねりつつ「一緒にいないときにふと無意識に相手のことを考えてしまうときに、ハッと『私、好きなのかもしれない』と思うことはある」と経験談。一方、妻帯者の妻夫木は「感性が合う瞬間に、好きだと思う」と実感を込めて「先日も妻(女優のマイコ)と一緒に『はじめてのおつかい』を見ていて号泣したら、隣の妻も号泣していた。その時に好きだと思った。映画を観ていても同じところで感動したり、笑いの沸点も一緒だったり、感性は似ているのかもしれない」とオシドリぶりを明かした。
また「一緒に暮らす中で我慢の境界線はある?」との質問には「結婚に条件を付ける人もいるけれど、僕はそういうことは考えていなくて、結婚に我慢というイメージはわかない」と妻夫木。続けて「我慢をしているつもりもないし、お互いの人生があって、それがくっついて家族になるから、ちょっとした違いさえも可愛いと思える」と力説し「あとで洗い物をするね、と言いながら寝ていたりすると『チッ!』とか思うけれど、その寝顔が可愛いと思える。共同生活はギブ・アンド・テイクではない。深く考える必要はないし、我慢だって意外と楽しい時がありますよ」と気軽に暮らすためのアドバイスを送った。
そんな妻夫木の考察を聞いて独身の夏帆は「自分の思い通りにならないこともあるけれど、それも含めていいのかなぁ」と妄想し、「周りを気にし過ぎて思っていることが言えないと、上手くいっているようで実は上手くいっていないこともある」とシミジミ。同じく独身の三島監督は「相手によってこういう風にされたら私ってこうなるんだ、と観察するのも面白いかも。近しい人といると知らない自分の発見もあるし、どんな自分が心地いいのかわかる気がする」とコミュニケーションを楽しむことをススメていた。
また理想のデートを聞かれた夏帆は「なんでもいい!正直一緒にいられれば」と笑みを浮かべつつ「映画デートは嬉しいかも。ジャンルは問いませんが、映画を観終わった後に色々と話せるような映画がいい」とシネマデートを希望。それに妻夫木は「高校時代は絶対的に映画デートでした。いつ手を繋げばいいのだろうか?とそればかりで『タイタニック』の内容は全然頭に入ってこない!」と笑わせつつ、結婚後の現在は「今はゆっくり単純に、前々から行きたかったゴハン屋さんに食事しに行く。食べることはシンプルに喜びをもらえるし、たとえその食事がまずくても、まずいね!って逆に盛り上がれるから」と食事デートをイチオシしていた。