格闘技界の大谷!?高校生にして立ち技最強、総合にも進出する【神童】那須川天心の凄さ

2017/04/01
放送作家 石橋アキ江

人気が低迷している格闘技界にとんでもない人物が現れたのをご存知でしょうか。今回は、フリーペーパーに携わり沢山の情報を収集するのが仕事(の様な趣味の様な)、秘事鉄・久良有さんに、弱冠18歳にして、有りルール初挑戦で二大殿堂ルンピニー・スタジアム現役王者に1ラウンドKO勝ち、昨年末に行われた格闘技大会RIZINで総合デビューを果たし、3日間で2試合を行い両試合ともKO、1本勝ちをした那須川天心という、大注目の格闘家を紹介頂きました。

 

プロデビューから世界タイトル獲得

 

2014年7月、キックボクシング団体RISEでデビュー。アマチュアの実績が考慮されデビュー戦から当時RISEバンタム級7位の現役ランカー有松朝との対戦という破格のデビュー戦を行い、1R58秒でKO勝利を飾った。

 

その後4連勝(うちKO3)を収め、プロ6戦目の2015年5月31日RISE105にて当時9連勝中であったRISEバンタム級王者・村越優汰に挑戦。1ラウンドに終盤にダウンを奪うと2ラウンドに3度のダウンを奪いKO勝利。RISE史上最年少記録となる16歳での王座獲得に成功した。

 

その2か月後の8月1日に各団体の代表8人の選手が一同に集まり、一夜で王者を決める1DAYトーナメントBLADE.2 JAPAN CUP -55kgが行われた。当然、天心には注目が集まり、絶対的優勝候補と呼ばれ周囲の期待は「誰が天心を止めるのか」という言葉が囁かれていた。

 

結果は全試合KO勝利という圧倒的な強さで優勝を果たした。

 

それから7ヶ月後の2016年3月12日、RISE 110にてISKAオリエンタルルール世界バンタム級王座決定戦でフレッド・コルデイロに挑戦。コルデイロは2階級上の60kg級でも試合をするなど体格とパワーで上回った相手に対して1Rから圧倒し、2Rにはカウンターの膝蹴りでダウンを奪ったが、2R中に左拳を怪我を、4Rにはバッティングをするというアクシデントに見舞われたが、そのまま優勢に試合を進め3-0で判定勝利。プロ13戦目の17歳にしえ世界王座を獲得した。

 

ムエタイ王者に挑戦

その9か月後の12月5日、新団体 KNOCK OUTの旗揚げ戦に参戦。プロキャリア初の肘打ち有りのルールに挑戦。その初めてのルールで現ムエタイの2大殿堂スタジアムの1つルンピニー・スタジアム(もう1つはラジャダムナン・スタジアム)現役スーパーライト級王者ワンチャローン・PK センチャイジムと対戦した。試合は1Rにワンチャローンが右フックを打ったところにカウンターのバックスピンキックを顎にクリーヒットさせる離れ業で失神KO勝ちを納めた。

 

これはかなり衝撃の出来事でこの試合ではタイトルはかかってはいなかったが、今までにこの2大タイトルが海外に流出したのは長い歴史の中で8人しかいない。そのうち日本人は6人(藤原敏男(ライト級)、小笠原仁(ジュニアミドル=スーパーウェルター級)、武田幸三(ウェルター級)、石井宏樹(スーパーライト級)T-98(スーパーウェルター級)(ライト級))しか取っていない。

 

しかも、ムエタイはタイ人の体格が小さいため階級が下がるほど選手層が厚い。今回、天心が対戦した相手はスーパーフライ級という未だ日本人がタイトルを取れていない階級の現役王者に勝利したのだ。まさに衝撃という言葉でしか表現できない。

 

総合格闘技への参戦

それから10日後の12月14日に以前から希望していたRIZINへの参戦を発表。

 

その会見で「キックボクシングとMMAの二刀流で格闘技界を背負って、僕が活躍することで「格闘技といえば那須川天心」と言われる選手になって格闘技の未来を僕が変えたいです」と語り今後はキックと並行して総合格闘技ルールにも参戦することを明言した。

 

29日のデビュー戦でテコンドー欧州王者ニキータ・サプンと56.7kg契約で対戦し、腕ひしぎ十字固めで決められそうになるという危ないシーンもあったが、得意の打撃で見事1RKO勝利を飾った。試合後、マイクパフォーマンスで「こんばんは!ちょっと今このルールで初めて試合をして焦ってしまって極められそうになったんですけど、でもキックボクサーでもMMAのルールで勝てることが証明できたと思います。髙田さん、31日、もう1試合どうですか!31日、できるんでもう一試合組んでください!みなさん、観たいですよね!」とまさかの大晦日出場を直訴した。

 

直訴が認められ31日大晦日にカウイカ・オリージョと対戦し2Rにニンジャチョークで一本勝ちという、打撃ではなく関節技での勝利。総合にも順応できる才能を見せつけた。

 

歴代最高のキックボクサーとも言われるこの才能、これからどんな選手になっていくのか是非注目してみて下さい。

 

那須川天心(なすかわ てんしん)

プロフィール

1998年8月18日生まれ。18歳。千葉県出身。

身長162cm、体重55kg

階級

RIZE(キックボクシング) バンタム級 

Knock out(ムエタイ) スーパーバンタム級 

RIZIN (総合格闘技)フライ級

 

戦績

プロ成績 17戦17勝13KO

アマチュア成績 105戦99勝(37KO)5敗1分

 

主な主要タイトル

第6代RIZEバンタム級王座

BLADE FC JAPAN CUP -55kg トーナメント2015優勝

ISKAオリエンタル世界バンタム級王座

 

この記事が気に入ったらいいね!しよう

放送作家 石橋アキ江
この記事を書いた人

放送作家 石橋アキ江

"テレビ番組、ラジオ番組の構成や脚本を執筆中。 中学校教員として十年以上の経験から、現場で悩みを抱える多くの人達に人生は楽しいものだと思ってもらえる作品を提供したいと日々模索中。参加作品「神秘に触れる夜」「ADVANCE EARTH」「携帯恋愛アプリMYNAME」など。"

放送作家 石橋アキ江が書いた記事

あなたへのおすすめ

カテゴリー記事一覧

pagetop