ももクロのファンクラブは会員数が、少なくとも12万人以上といわれています。じゃあ1万人動員はちょろいか? と思いつつ、他を調べてみました。
(ディスるつもりはありませんけど)例えば、AKB48のファンクラブ会員数は60万人以上と言われています。タレント数が全く違いますが、総選挙上位メンバーのソロコンでも会場のキャパはだいたい数千。2014年2月に柏木由紀が横浜アリーナで約1万人ライブを成功させています。嵐のファンクラブ会員数は160万人以上と言われていますが、大野智、櫻井翔がソロコンを行ったのはキャパ数千人のZeppでした。
おそらくジャニーズ系グループのソロコンでキャパ1万人はやっていないと思います。
様々な事情、思惑、戦略もあるはずですが、ファンクラブの人数とホールのキャパを対比すれば1万人はいけるでしょう。でもさすがに手を出しにくいのか? 冒険はしないのか? まあ数千人キャパだって凄いことですが。
大前提としてファンは“グループのライブを観たい”でしょう。
そのグループに“推しメン(推しているメンバー)”がいる人が多く、推しメンを持つファンは他メンバーがソロコンを行ってもチケットを購入して観るのは稀とか。特に“好き”がハッキリしているんですね。また、そもそもグループからソロコンを行うのは結構リスキー。
「なんで1人だけ?」 「贔屓されてる?」と他メンバーのファンから反感を買いやすいとのこと。同グループで「◯◯は好きだけど△△は嫌い」というように、一部ファン内でいがみ合いがあるのは普通らしいです。
モノノフの不思議
そんな中、ももクロのファンはちょっと違うみたいです。まず、未だに分からないことがひとつ。それは…
ももクロの一番人気は誰なのか?
男女問わずどんなアイドルグループでも誰が一番人気? という話題になり、大体番付が付くもの。ももクロは、センターに立つのがリーダーの百田夏菜子なので存在としては目立ちます。しかし、誰が一番人気か?と問われるとモノノフの間でも
「よくわからない」そうです。
それは5人で行うライブ会場へ行くと納得できます。それぞれにイメージカラー、百田(赤)、玉井(黄)、佐々木(ピンク)、有安(緑)、高城(紫)と決まっていて、モノノフは推しメンカラーのシャツ、パーカーといった衣装を纏うのが恒例(※ちなみに推しメンがいない場合は“箱推し”といって黒を着る)。
会場全体を見渡すと5色に片寄りがなく平均的なのです。
モノノフ ケンカせず
先程言ったような、推しメンの違いで仲が悪い、なんてことも聞いたことがありません(絶対ないとは言い切れませんが)。
例えば、TV番組の川柳を作る企画で、佐々木が「あーりんが 一番かわいい ほかはブス」と詠んでも、去年、みんなを出し抜いて高城れにが初めてソロコンを行っても、全員受けたNHK朝ドラのオーディションに百田だけ出演が決まっても、不満を言ったり罵り合ったりなど、他のグループならファン同士でバトルが展開しそうな出来事があっても、モノノフ同士の揉め事は聞きません。
予想外の反応?
というわけでソロコンの話へ。おそらく陣営も、最初は推しメンだけが集まるライブになるかな?と思っていたでしょう。でも違いました。
ももクロ最初のソロコンは2015年3月に高城れにが行いました。
場所はナゴヤクアトロでキャパは550人。1日で60分公演を4回行うという試みでしたが、地方で平日にも関わらず応募が殺到。「4回でたった2000人程度じゃ少なすぎる」とブーンイングが飛びました。お客は高城推しだけじゃなかったんです。高城プロデュースのステージは好評で即座に翌年の開催も(高城が勝手に)決定。じゃあ他のメンバーも、とソロコン計画が進行。
高城の嬉しい誤算があったからか、1万規模の横アリ興行もイケると判断し会場を確保したのでしょう。
そんな陣営の判断はBINGO!今年のソロコン。チケット争奪戦は激しく、当落発表日のSNSは“落選祭り”の嘆きがいっぱい。
玉井推しだけど今日は高城推し! 夏菜子推しだけど今日は有安推し!
などといって、いつもと違う色の衣装でライブに行く”えせ推しノフ”がたくさんいました(チケット落選の純粋な推しメンはムカついたようですが…笑)。高城ソロ、ももたまい婚ライブは元々LVの予定はなかったのに要望を受けて急遽開催に至ったとか。会場+LVで約1万人動員です。
推しじゃなくても観たくなる要素
元々ももクロのライブでは、モノノフはもちろん本人たちさえ知らないサプライズがよくあります。だから、ソロでもきっと楽しいはず、何か起こるかもしれない、といった期待感があると思うのです。
ソロコンは基本的にももクロ本人がプロデュースします。コンセプトやセット、ステージング、そしてグッズのアイディア出しにも参加。かなり無茶なことも言ってスタッフを困らせるとか。
皆ソロ曲は2曲しか持っていないので新曲披露もあると予測。また、他にどんな曲を歌うかの妙味も。ソロコンでカヴァー曲が多いというのも本来おかしいですが興味津々(笑)。とにかく、何をやるのか予想がつかないのがももクロ。
5色の個性
ももクロもソロコンに賭ける想いは相当強かったようで、高城は自ら作詞した新曲を先行ネット配信しステージで初披露。有安は作詞作曲も手掛けたミニアルバムを制作し、ほぼ全曲をドラムやギターを駆使して弾き語り披露。
百田&玉井「ももたまい婚」はイベント色が強く、2人の挙式をみんなで祝うというとぼけた内容。それでもユニット新曲を2曲披露。チケット代が安いくらいの引出物まで配られました(LVでも)。佐々木は自分ワールド全開で、ギター弾き語り、衣装の早替え、歌と手話披露など、本人曰く「やりたいことを全部やった」と。
豪華ステージセットに生バンド(ももたまい婚以外)。同じももクロでもステージングは各々異なり個性豊か。推し色一色に染まる満員の会場は鮮やかなミステリーゾーンで、その中心に輝くのはももクロの枠を超えた一人のアーチストでした。
モノノフのももクロ愛
Twitterより @momorikobuta517
成長を見守るかのよう___。
ここまでの考察で言えるのは、他のアイドルファンと比べると、ももクロのモノノフはちょっと異質で、【推しメンはいても他のメンバーも好きで根本的にももクロが好き】
要するにグループ愛が異常に強いのです。だから、ファン同士で仲が良く、分け隔てなく応援できるわけです。
アイドルグループ全員がバラでコンサートを開催しそれぞれ1万人を集める(実質、有安と佐々木だけですがそれでも)。世間的にあまり伝わっていないようですが、ももクロはアイドルの常識を覆す興行を成功させたと思います。これは、まさにももクロとモノノフが創った、最高に最強で最上の最大で最愛のゴールデンヒストリーと言っていいでしょう。
まだまだ神話は続く!?
有安杏果のソロコンは追加公演決定。11月26日大分ビーコンプラザ(キャパ最大8000人)は緑色で埋め尽くされるでしょう。ちなみに今回のチケット販売は杏果推し優先だそうです。自作の新曲披露もあるようでモノノフはザワついています。
ももクロは11月に「アメリカ横断ウルトラライブ」と題し、ニューヨーク・ロスアンゼルス・ハワイを周るツアーを敢行。12月は毎年恒例の「ももいろクリスマスライブ」。今年は幕張メッセで、冬なのに真夏のような灼熱ライブをやるとか!?
来年は百田夏菜子、玉井詩織2人のソロコンもあるのでは? とモノノフの間では囁かれています。
やることなすことぶっ飛んでたりワケがわからなかったり、でもこの玉手箱的な展開がモノノフにとって病みつきポイントなんでしょう。ライブの可能性を広げ、それぞれが芸事のスキルアップを果たして行くももクロ5人にモノノフは引っ張られっぱなしです(笑)。