音楽の世界では確固たる地位を築いているラップですが、絵本の世界にも進出が始まっております。
もともと、言葉遊びの絵本は多く人気もございます。だじゃれ、回文、しりとり、アナグラム(言葉の順を並び替えて別の言葉にするもの)等を扱った絵本は、昔からたくさんございます。言葉に興味を持ってもらいたいという親心もございますが、子供も大好きなのでございます。言うのが楽しいのございます。
そんなわけで、ラップ人気の浸透もともなって、絵本の中でもラップが登場するシーンをちょくちょく見かけるようになってまいりました。大人女子に人気の石黒亜矢子さまの「えとえとがっせん」にも、ラップバトルのシーンがございますが、お子様も一緒に楽しんでおります。
そんななか、ついに本格派ラップ絵本が先日出版されました。それが、こちら。
「DJ YOYO」(文:おおなり 修司 絵:飯野 和好 出版社:絵本館)
こちら、絵本好きの方ならわかるはずですが、かなり強烈なタッグでございます。おおなりさまは、大人からの大人気のナンセンス絵本作家さまでございます。
そして、飯野さまは、大御所の人気絵本作家さま。「ねぎぼうずのあさたろう」シリーズなど、江戸時代とか少し昔の日本が舞台になっている作品をたくさん描かれている作家さまでございます。ちなみに「ねぎぼうずのあさたろう」は、浪曲風痛快チャンバラ時代劇絵本でございます。ご本人もいつも和装で古き良き日本文化をこよなく愛する、そんなイメージの方でございます。
そんな飯野さまが、DJモノ(DJが主人公)の作品を担当すると聞き、一体、どんな絵になるのか…、楽しみにしていた絵本ファンの方も少なくないのでございます。もちろん、小生も気になっておりました。
そして先日、ついに書店で遭遇!そこで見たDJ YOYOは、髭を生やしたDJ KOOさまではないかと…。そう、TRFのリーダーで、今、バラエティ番組で引っ張りだこのKOOさまでございます。もちろん、誰をモデルに描かれたのは存知あげないのでございますが…。小生には、そう見えてしまったのでございます。
さらにもうひとつ、お話の中に登場する木片のキャラクター、こちらは、マーベル映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズの“グルート”がモデルではないかと…。その辺も楽しんで頂きたい絵本でございます。
気になるストーリーですが、朝寝坊中の子供の枕元にDJ YOYOが現れるという設定でございます。果たして、DJ YOYOは無事起こすことはできるのか…。
大人も十分楽しめる内容になっております。パパママが楽しく読まないと、子供は楽しくない、それが読み聞かせの鉄則、鉄の掟でございます。オチも効いております。こちらも大人が納得すること間違いナッシングでございます。
絵も内容もイケてるYO♪オチも効いてるYO♪大人も楽しいラップ絵本だYO♪でございます。近年、落語絵本が人気でございますが、果たしてポスト落語絵本として、ラップ絵本がブームになるのか…。楽しみだYO♪
(文:絵本トレンドライター N田N昌)