東京の「絵本の聖地」、また消える…ブックハウス神保町閉店の衝撃

2017/01/13
N田 N昌

おととし、2015年末、吉祥寺の絵本専門店「トムズボックス」が閉店、22年余りの歴史に幕を下ろしました。吉祥寺の名所でもあり、絵本作家、絵本ファンの憩いの場でもありました。

 

 

まさに聖地でした。どこから情報を仕入れるのか海外の観光客も訪れ、記念撮影をしている光景を目にしたこともありました。ナンセンス絵本の巨人、長新太ファンにもたまらない場所としても人気の店でした。

 

あれから1年。

なんと、今度は神保町にある新刊児童書の専門店「ブックハウス神保町」が、今年の220日をもって閉店…。ら、ら、来月です。先日たまたま「ブックハウス神保町」のHPを見たら、「閉店のお知らせ」が…。

 

まさか、そんな…

 

ついこの間、「読書の秋に親子で行きたい!東京都内の図書館&絵本専門店」で紹介されていたばかりだったのに…。

 

Twitterより https://twitter.com/nohana_haluka/media

 

一般の人は、「へぇ~出版不況だからねぇ」くらいかもしれませんが、絵本ファンからすると、かなりの衝撃のニュースなのでございます。去年のくりぃむしちゅー有田さんの結婚発表くらいの衝撃です。

 

絵本屋さんの特集では必ず紹介されるお店で、絵本ファンからの人気も超高い絵本専門店なのでございます。最近、絵本に興味を持ち始めた方、いや、まったく絵本に興味のない方も、是非!是非!一度、足をお運び頂きたい!「東京にこんな絵本屋さんがあったんだ」と目に焼き付けて頂きたい!

 

では一体どんなお店なのか…まず、お店の雰囲気。ヒデ(中山秀征)ちゃん流に言うと、「とにかく、お店のイキフンがグンバツなわけよ!」なぜか天井が無駄に高い!さらに、そこには太陽と月が描かれた印象的な天井画がドーン!

 

シックな書棚には、アンティークや雑貨、絵本の原画がところどころに飾られていたり…。お店(1F)の中央には、どでかい赤いソファースペースがドーン!そのソファーには、大きなクマのぬいぐるみが鎮座!(小学生くらいの大きさ)

 

その名も「おはなしくまさん」。このクマの手に本を置くと、なんと読み聞かせもしてくれるのでございます。店内の雰囲気は、まさに絵本の遊園地なのでございます。

 

Twitterより https://twitter.com/ehondaisuki/media

 

それだけでは、ございません。絵本の在庫の数も全国トップクラスでございます。店内に並ぶ絵本の数は、約15千冊! また、読み聞かせなどの店内イベントにもとても力を入れていて、店内奥のギャラリーでは絵本の原画展が常時開催されていました。土日とかに行くと、そこに作家さんもいたりします。

 

おはなし会や絵本講座、ワークショップなどもたくさん開催されていました。まさに、絵本の遊園地でした。(現時点ではまだ、閉店していません)

 

オープンしたのは、2005年。

 

神保町はご存じのとおり『本の街』と言われていますが、実は当時、新刊の児童書を扱ったお店はなかったそうです。それから11年、児童書専門店として、数多くの絵本ファンを楽しませてくださいました。

 

何度も言いますが…最近、絵本に興味を持ち始めた方、いや、まったく絵本に興味のない方も、是非!是非!一度、足をお運び頂きたい!

 

「東京にこんな絵本屋さんがあったんだ」と目に焼き付けて頂きたい!

 

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N田 N昌
この記事を書いた人

N田 N昌

放送作家・ナンセンス絵本マニア 「有田とマツコと男と女」「レゴニンジャゴー(アニメ)」 「天才テレビくんMAX」「小島慶子のオールナイトニッポンGOLD」 など、テレビ・ラジオ番組の構成脚本を担当。

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