借金を返すことに対して逃げると、返って自分を苦しめることに繋がる。借金を怖がらなくていいと話す株式会社アセットアシストコンサルタント 代表取締役 大森 雅美氏の考え

2022/05/02
マガジンサミット編集部

経営が傾き、資金繰りがうまく回っていない会社に対して立て直すためのコンサルティングを行っている株式会社アセットアシストコンサルタントの代表取締役である大森 雅美さん。借金に対してネガティブな印象を持ちがちだが、借金を怖がらなくていいという大森氏の考えについて聞いた。

事業や売り上げが縮小した時、借入の返済が重たくのしかかる。最終的に弁護士に相談するものの、法的処理しかなく破産の選択を突きつけられるパターンがほとんどだ。そんな経営者に向けて経営者が主体となって、事業を再生できるよう解決の糸口を一緒に見つけ出すお手伝いをするのが事業再生コンサルティングである。

事業再生コンサルティングでは多くのクライアントが借金に悩まされている。でも大森氏は借金をそんなに怖がらなくていいと話す。借金は払えていればいいが、払えなくなった時にどうするかということが一番大事。借金が支払えなくなった時、税金も払えずにそのままにすると、借金の取り立てよりも怖い。金融期間やローン会社など民間の会社は裁判所を経由しないと法的には回収できないが、税金を滞納すると税務署がすぐに銀行の口座を押さえ、ストップしてしまう。このように払えないからと連絡がきても無視するなど対応せずに逃げてしまうことがいけない。支払う意思があることを伝えれば相談に乗ってくれる体制ができている。これは税務署だけでなくローン会社などの民間も同じだ。借金を怖がって、借金を返すことに対して逃げると、返って自分を苦しめることに繋がるのを先ずは知ってもらいたいと大森氏は言う。

また、借金は総額で見たら怖くなるが、毎月の支払いで支払える範囲の数字なら怖くないはずだ。これは多くの人が組んでいる住宅ローンも同じである。例えば総額300万円の借金に対して全額を見たら怖くなるが、月に3万円の返済の数字を見たら心が軽くなる。借金を怖がらずに、どんな時でも自分の状況を分析、明確にすることが解決の道につながる。

大森氏と一緒に過ごして考え方を改めると総額の借金を気にしなくなり、心が軽くなったと言うクライアントもいると話す。また、支払えない時に「払えない」と相談してもいいということも知れて楽になったというクライアントもいる。このことは借金を支払うことだけでなく、生きていく上でも重要。考え方を改めて気持ちも楽になり、いきいきと生きられるようになる。そして仕事の効率や売り上げが上がることにも繋がるのだ。

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