【第1回】名古屋にて「マリオンクレープ」を展開する濱地力さんが語る「たませんクレープ」への想い

2022/06/09
マガジンサミット編集部

各地方には地元愛溢れるグルメがたくさん存在しています。それらは地元の味を届けたい、地元に貢献していきたいといった開発者の強い想いから生み出されたもの。今回は、名古屋で「マリオンクレープ」のフランチャイズを展開する濱地力さんに、地元愛溢れる「たませんクレープ」というクレープについてお話を伺い、数回にわたりお届けしていきます。

―たませんクレープとはどういったものなのでしょうか?

濱地力さん(以下、濱地)「もともと名古屋のおやつである『たません』という食べ物があるんですよ。大判のえびせんべいで目玉焼きを挟んで、ソースとマヨネーズをかけて食べるものなんですが、僕が小さい時は駄菓子屋で食べられるおやつだったんです。たませんクレープはそれをクレープでリメイクした食べ物です。最近では、クレープの生地はしっとり、もっちりとしたものが多いですけど、そうではなくて、薄く延ばしてパリパリとした食感にしています。そして、その生地で卵、ソース、マヨネーズ、揚げ玉を包み上げた食べ物です。今はもう、たませんが食べられるお店が減ってしまったので、クレープとしてこの味を伝えていこうという想いでたませんクレープを考えました。」

―なるほど、もともと食べ物に関するものを作りたいと思っていらしたんですか?

濱地「そういう訳ではなくて、純粋にたませんが好きだったということですね。僕が小さい時のように気軽に食べられなくなってしまったので、自分で作ろうと。コロナの前はお祭りの屋台などで食べられたんですけどね。それも今は食べられなくなってしまって。やっぱり気軽に食べられるようにしたいというのが僕の想いです。」

―現在、たませんクレープは名古屋の「マリオンクレープ」というお店で販売されているということですが、濱地さんのお店だからこそ、たませんクレープを味わえるというわけですね。

濱地「そうですね。」

―やはり、幼少期からなじみのあるたませんへの想いがあったからこそ、たませんクレープを作られたんですか?

濱地「やっぱりたませんの味を残したいという想いがありました。たまたま自分がクレープ屋をやっていたので、リメイクすることによって味を残していこうと考えたんです。それと同時に地元である名古屋への想いも強くあるものですから、地元に貢献していきたいという想いもありました。

たませんクレープを開発していた2016年のことなのですが、名古屋市が都市ブランドイメージ調査というものを行ったんです。その時、札幌、東京、横浜、大阪、神戸、福岡、京都、名古屋の8都市の中で、名古屋が魅力のない都市NO.1に選ばれてしまったんですよ。それが一番のきっかけになったのかもしれません。

名古屋のために何ができるかなって考えたときに、僕はクレープ店をやっているので、飲食で貢献できないかなと思って開発した商品でもあるんです。」

今回は濱地さんに「たませんクレープ」の開発のきっかけとなったお話を伺いました。地元である名古屋への強い思いが込められた「たませんクレープ」。現在は、マリオンクレープ平和堂ビバモール名古屋南店、マリオンクレープ カインズホーム名古屋みなと店にて販売中です。

次回は、たませんクレープの開発秘話などについてお話を伺っています。

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