日本初のフレキシブルチューブ及びベローズの専門メーカーである大阪ラセン管工業。1世紀以上にわたる歴史を持ち、その中で培ってきた技術力により、長く安心して使える製品をさまざまな業界に提供してきた。さらに、常に新製品を開発し続け、現在「世界一」の性能を誇る製品は3つもある。同社が新しいものを生み出し続けられる理由や今後のビジョンについて6代目の小泉星児社長に聞いた。
技術の研鑽により、超高圧・超柔軟・超極細口径という3つの「世界一」を実現
当社の創業は1912年。フレキシブルチューブおよびベローズの専門メーカーとしては、日本で最も歴史の長い企業です。フレキシブルチューブとは、簡単に言えば自由自在に曲がる金属製のホースで、あらゆる分野の産業や生活の中で使用されています。「漏れないこと」が何より重要ですので、長きにわたり培ってきた技術力で、安心して使用できる製品を提供できることが当社の強みだと思います。
さらには、当社には世界一を誇る製品が3つあります。1つ目は世界で最も高圧に耐えられる「超高圧仕様フレキシブルチューブ」。2つ目は気密性を有する金属ホースとして世界で最も柔軟な「ワームフリーフレックス」。そして3つ目は、同じように気密性を有する世界最小口径のフレキシブルチューブです。つまり、フレキシブルチューブという分野で、超高圧、超柔軟、超極細口径という3つの世界一を成し遂げています。
例えば、超柔軟な「ワームフリーフレックス」は、宇宙関連の装置にも使用されています。依頼があって開発したわけではなく、結果的に採用されたわけですが、世間の信頼度も上がり大きな自信にもつながりました。
他社が簡単にまねできるような技術ではないため、おそらく世界一は今後も維持できることでしょう。まさに唯一無二の製品であると誇りに思っています。
今後、海外に製造拠点を置く予定はありません。また、2018年の台風で大阪本社工場が被災したため、建て替えを行いました。これを機に工場内に冷暖房を完備し、働きやすい環境を実現しました。さらに、静岡工場についても2026年から1~2年かけて改修し、同じく冷暖房を完備する予定です。
より良い製品を作るためにも、従業員にはできるだけ良い環境を提供したいと思っています。