新年度を迎え、今年も新入社員がやってくる時期になりました。
いつの時代も新人指導といえば、先輩の役割ですが、ふと質問されて困惑してしまうのが「ビジネス用語」の数々です。そこで今回は今さら人には聞けない、ビジネス用語の“横文字”をいくつかご紹介します。
アジェンダ(Agenda)
「本日のアジェンダは……」などと使われがちですが、これは「検討課題、議題、計画」の意味です。わざわざ横文字を使わなくても、(本日の議題は……でいいじゃん)と思ったことのある人も多い用語のはずです。
ローンチ(Launch)
IT業界の人が意気揚々と「明日ローンチします」と言っていました。これは「公開、立ち上げる」という意味。サイトを立ち上げたり、アプリを公開したりするときに使われます。決してふざけて発言したわけじゃありません。
スキーム(scheme)
新しい事業戦略を説明していて、「スキームを説明してもらえるかな?」などと聞かれたら困惑しますよね。スキームとは「枠組み、仕組み、やり方」の意味で使われます。事前にきちんと見つけておくといいかもしれません。
オムニチャンネル(omni-channel)
これはマーケティング用語のひとつ。「急ピッチでオムニ化を進めています」となどと使われることも。直訳すると「すべての経路」という意味で、つまり、リアル店舗やオンライン店舗、SNS、コールサービスなどを連携させ、顧客の利便性や購買機会を創出することを指します。
シナジー(Synergy)
「相乗効果」の意味で使われます。ビジネスでは、「シナジー効果が見込めます」などと企業同士のタイアップによる売上増加、コスト削減をはじめ、プラス効果を説明するときに用いられます。ちなみに、反対語は「アナジー(Anergy)」です。
アライアンス(Alliance)
「このサービスは複数の企業でアライアンスを結んでおり……」などと説明されることが多いでしょう。意味は「提携」です。わざわざ横文字を使う必要がないときは「提携している」で十分通じるでしょう。
シズル(sizzle)
マーケティング戦略の打ち合わせをしていて「シズル感が大事なんだよね」と言われたことはありませんか?これは購買意欲や食欲といった「五感を刺激する感覚」の意味です。けっして、某お笑い芸人のことではありません。
フィックス(Fix)
「先に予定をフィックスしたいので……」と言われたら、きちんと予定表に明記しましょう。これは「決める、確定する」の意味です。書き忘れて、相手に迷惑がかからないようにするのが社会人のマナーです。
リスケ(reschedule)
「せっかくフィックスしてもらったのにすみません、リスケさせてください」。先ほど説明したフィックスと対になる言葉で「日程の変更」の意味です。フィックスとリスケは業界に限らず、使用頻度の高い言葉かもしれません。
ペンディング(pending)
「例の企画だけど、いったんペンディングで……」。これは「保留」の意味です。上司からのせっかくOKをもらえたのに、大人の事情でいったん保留になってしまうことって、みなさんもよくあることでしょう。
ナレッジ(knowledge)
「このナレッジは共有しておいたほうがいいんじゃない?」。そんな指摘があったら、まず賛同しておきましょう。これビジネス上は「有益な知識や付加価値のある情報」を指します。たとえ(別に共有する必要ないんじゃん……)と思っても、やっておくのが大人の対応です。
コンセンサス(consen)
「事前にコンセンサスを取っておいてね」。これはおそらくどこの企業でも求められることでしょう。「同意、承諾」の意味ですが、より厳密に言うと、「きちんと根回しをしておいてね」とも取れる発言です。
新人にとっては聞き慣れないと、いったい何を話しているのかさえわからないでしょう。とはいえ、無理に横文字を使う必要はありませんので、状況を見て、使い分けることを念頭に教えてあげるといいのかもしれません。