もうい~くつ、ね~るとぉ~4月♪…「4月」は「お正月」と同じくらい、いやそれ以上に、新しいことにチャレンジ、スタートするタイミングでございます。これまでの自分を見直すタイミングでもございます。特に大人の場合はそうではないかと…。
入社したり、転職したり、転勤や職場が変わったり、大人にとって4月は大きな節目の月でございます。このタイミングで、今までの自分をリセット、新しいことにチャレンジしたり、自分磨きを意識したりする方、多いはずでございます。
そんな「この春こそ変わりたい」とお考えの方々にオススメの大人絵本をご紹介させて頂きます。この時期になると、絵本売り場では小学校、中学校を卒業する子ども達の背中を優しく押してくれるような「卒業絵本」が並びますが、今回ご紹介する絵本は、大学卒業以上の大人の方にオススメの大人絵本でございます。
自己啓発本的な要素もございますが、自己啓発本との違いは、素敵な絵と語りかけてくる秀逸な言葉でございます。また、一般書籍と違い、何度も読み返せるのも絵本の大きなメリットでございます。就寝前の何分間で読めてしまいます。それでいて効果は変わらないのでございます。なぜなら、そこには「上質な絵」と「秀逸な言葉」があるからでございます。
前置きが長くなりました。そんな自分リセット絵本がこちら。
「最初の質問」(詩:長田 弘 絵:いせひでこ)
詩は、深い思索を平易な言葉ですくいとる詩人として有名な長田様の作でございます。長田様は、その詩で数々の賞を受賞され、同時に数々の海外の名作絵本の翻訳も手掛けておられます。
この「最初の質問」は、そんな長田様の代表作のひとつであり、中学3年生の国語の教科書にも掲載されております。「なんだ、中3向けか?」と思われた方、そんなことはございません。この絵本は、読んだ時期、タイミングによって感じることが毎回違うのでございます。
映画でも大人になって観ると全然感想が違ったり、2回目に観ると違ったりという経験、ございませんでしょうか。まさにソレでございます。むしろ、大人になって読んだ方が、よりたくさんのことを感じ、さらに深く自分のことを見つめることができる絵本でございます。実際、卒業や結婚等、新しい道を歩む人へ贈る言葉としても引用されることの多い詩でございます。
その深い詩に絵をつけられたのが、画家で絵本作家のいせひでこ様でございます。いせ様も数々の賞を受賞されている絵本作家様でございます。一昨年は、ご自身が主人公のドキュメンタリー映画も公開になっております。そのいせ様の優しく語りかけてくるような絵が、たまりまセブンなのでございます。絵を眺めているだけで、心が豊かになった気にさせてくれるのでございます。
いつも手元に置いておいて、仕事に疲れた時、人生について考える時、寄り添いたい一冊でございます。大切な人へのプレゼントとしても人気でございます。是非一度、手に取って見て頂きたい絵本でございます。
(文:N田N昌)