柑橘系。この言葉はぼくにとって中毒性があるのだ。
というもの、幼い頃からみかんが大好物で1日5~10個ほど平らげていた。
それも保育園に通っていたときだから、今考えるとそんな小さな胃袋によく入ったもんだと思う。まさに「みかんは別腹」状態。当時のぼくの手足は真っ黄色だった。
さて、今年もいつものように冬がやってきた。冬といえば「こたつにみかん」は必須だと考えるのが日本人。
しかし、ちょっと待てよ、どうやら調べてみるとぼくが移住した高知県は「ゆずの名産地」らしいのだ。
同じ柑橘系でも甘さはみかんだが、爽やかさはゆずが一枚上手か。さてどっちを選ぼうか?
農林水産省が発表したデータでは、高知県のゆず生産量は日本全体の49%にあたる1万1,251トン(2011年)。
ゆずを使ったドレッシングやジュースも好評で、県内でもソウルドリンクになっている。
ちなみにこれは高知県独特の呼び名だろうか、ゆずの絞り汁は「ゆのす」というらしい。
刺身や鍋などの料理の風味付けにも重宝し、ジュースとして味わうこともできる。
一度カツオのたたきにゆずドレッシングをかけて食べたことがあるが、これはもう悩殺される美味さだった。
高知県にきたらぜひ味わってほしい奇跡の組み合わせだと個人的には思っている。
そんなゆずの加工を先日はじめて経験した。
みなさん、実際にゆずを絞ったことはありますか?
絞るためには専用器具を使用。ゆずをセットして、あとは上からプレス。そのあと持ち手を上に上げると絞り汁と絞りカスがでる。
- ぅ~ん。プレスするたびに、よい香りが漂います。
液体は穴から下へ落ち、絞りカスや皮はそのまま直線的にスライドしてカゴへ落下。
あとはひたすらゆずのセット、プレス、セット、プレスを繰り返す。
20~30分もすればその場はゆずの香りに満たされ、気分もアガってくること間違いなしだ。
- プレスされたゆずはレールに沿って落ちていき、カスと液体が二股になっている箇所で分別されます。まさに文明の利器ここにあり。
余ったゆずの皮はどうしようか。
そう、こんな時はゆず胡椒にしちゃいましょう。
まずは皮の表面を薄く削ぐ。
このとき内側の白い部分が混入しないように気をつけよう。
次にこの削いだ皮と唐辛子、塩を混ぜて、あとはひたすらに、あぁ、ひたすらに擦りつぶり続ける。
- そうだなー。どうせなら「ゆず」の夏色でも口ずさんじゃいましょう。季節外れは気にせずテンポよくです。
ちなみに「ゆず」は12月22日「冬至」の日に毎年無料ライブをしているそうですよ。2005年には高知にも来てくれたようです!
- さ、そうこうしているうちに原型がなくなるまで擦り潰せたら出来上がり。いろんな料理に添えてどうぞ。
ところで、ゆずの皮やみかんの皮には、僕らにとって大切な栄養素“カリウム”が含まれている。
カリウムは筋肉の働きをよくする他、ナトリウムの排泄を促して血圧を下げる作用があり、塩分を摂りすぎる日本人はカリウムを積極的に摂るとよいのだ。
みかん1個を食べたとき口に入るカリウムの量は、薄皮ごと食べると97.8mg、果肉だけを食べると87.4mgとなります。薄皮ごと食べることで、果肉だけ食べるよりも約1.1倍多くのカリウムを摂取できることが明らかになりました。【P68より引用】
さてさて、どうしたものか。
みかん大好きのぼくが、皮まで美味しいゆずの虜になりつつある。
おまけに寒い冬はゆず風呂が最高だ。
血行促進、冷え性改善、そしておまけにリラックス。
ごめんよ、みかん。今年はゆずに浮気しちゃいそうだ。