ブリティッシュ・カウンシルが描く「英語でひらく 子どもの未来」とは?トークイベントの概要を紹介

2026/02/25
マガジンサミット編集部

2026年2月23日、東京・浜離宮朝日ホールにて、ブリティッシュ・カウンシル主催のトークイベント「英語でひらく 子どもの未来 2026」が開催された。本イベントは、子どもの英語教育と将来の可能性をテーマに、保護者へ具体的なヒントを提示することを目的としたものだ。

登壇したのは、英国留学中の子どもを持つ俳優の瀬戸朝香氏、成蹊大学教授で通訳者としても活躍する森住史氏、そしてブリティッシュ・カウンシルの教育専門家ら実体験と教育理論の両面から、「英語を学ぶ」ことの本質が語られた。

ブリティッシュ・カウンシルとは?

ブリティッシュ・カウンシルは、英国の公的な国際文化交流機関として、文化芸術・教育・英語教育を通じて各国との相互理解と信頼構築を目指す組織である。

世界200以上の国・地域とつながり、100以上の国で活動を展開。2023年度には約6億人がオンラインや出版物などを通じて同機関の提供する情報にアクセスしたという。

日本では1953年に活動を開始し、英会話スクール運営、英国資格試験、教育機関向け研修、英国留学情報の提供などを行ってきた。単なる語学スクールではなく、「英語を通じた国際交流」を軸に据えている点が特徴だ。

スペシャルトークショー「子どもの英国留学に思うこと」

イベント冒頭では、瀬戸朝香氏が、自身の子どもたちの英国留学経験について語った。

中学1年生で長男を送り出した当時、親としての葛藤は大きかったという。しかし最終的に選択したのは「道は提示するが、決めるのは本人」という姿勢だった。親の不安を子どもに見せず、決断を尊重する。その覚悟が、子どもの自立を後押しした。

印象的だったのは、留学の動機が「英語が得意だったから」ではない点だ。きっかけは「かっこいい」「面白そう」という直感的な憧れだったという。瀬戸氏は「経験がすべて」と語り、語学力以上に、異文化の中で生活する経験そのものが子どもの成長につながると強調した。

英語は目的ではなく、世界を広げるための“扉”である。そうした実感が、会場の保護者たちの共感を呼んだ。

トークセッション「子どもの能力を開花させるブリティッシュ・カウンシル流メソッド」

ブリティッシュ・カウンシルの講師陣は、実践的な英語力を育てる教育手法について解説した。

特徴的なのは、英語を「教科」として教えるのではなく、プロジェクト型学習を通じて“英語で何かを成し遂げる”設計だ。例えば、街づくりモデルを英語で共同制作する、科学実験を英語で行うといったCLIL(Content and Language Integrated Learning)型授業。言語はあくまでツールであり、目的は学びそのものにある。

また、世界各国のブリティッシュ・カウンシルの受講生とオンラインで交流する「Connecting Cultures」プロジェクトも紹介された。日本にいながら、イタリアや中東をはじめ、ブリティッシュ・カウンシル各国で学ぶ世界中の子どもたちと英語で対話する機会が設けられているという。留学が難しい家庭でも、疑似的に国際環境を体験できる仕組みだ。

ここで強調されたのは、「失敗を恐れない環境づくり」。伝える意欲を尊重し、間違いを責めない教室文化こそが、実践的なコミュニケーション力を育む基盤になる。

パネルディスカッション「グローバル時代に求められるコミュニケーション力とは」

森住氏は、英語を“国際語”として捉える視点を提示した。英語はもはや英米人だけの言語ではなく、ノンネイティブ同士が意思疎通を図るための共通語である。重要なのは完璧な発音ではなく、「なぜならばこう思う」と自分の考えを論理的に示す力だ。

また、日本人特有の「察する力」も強みになり得ると指摘。異文化間コミュニケーションにおいては、相手の意図を考え、必要ならば素直に問い返す姿勢が重要だという。

瀬戸氏も、「成功体験の積み重ねが自信になる」と語った。子どもが挑戦したとき、親がどう支えるか。英語教育は、語学力だけでなく、自己肯定感や主体性の育成とも密接に関わっている。

英語は“選択肢を広げる力”

今回のイベントを通じて浮かび上がったのは、「英語はゴールではない」という共通認識だ。英語を話せること自体が目的なのではなく、英語を通じて何を学び、誰とつながり、どんな世界を見たいのか。それこそが本質である。

ブリティッシュ・カウンシルが提示するのは、英語を“学ぶ”から“英語で学ぶ”への転換だ。子どもが「やってみたい」と思った瞬間を逃さず、その挑戦を支える環境をどう整えるか。そこに保護者と教育機関の役割がある。

グローバル化が進む社会において、英語は確実に一つの強力なツールだ。しかしそれ以上に重要なのは、未知の世界に踏み出す勇気と、自分の言葉で語る力かもしれない。英語を通じて子どもたちの未来はどこまで広がるのか、その可能性を感じさせる一日となった。

ブリティッシュ・カウンシル公式サイト:https://www.britishcouncil.jp/

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