蒸し暑いし、寝汗はかくし、蚊は飛んでいるし……。
夜、すんなり眠れなくて腹が立つことってありませんか?これが連日続けばストレスになります。「仕事で疲れてるんだから、夜くらい気持ちよく眠らせてよ」と思うこともしばしば。そんな梅雨の夜、熱帯夜の夜には、「これをしたら必ず眠れる」というあなただけの行動習慣、“入眠儀式”をつくっておくと便利です。
眠気を行動でコントロールする
入眠儀式をつくるときは、「徐々に眠気を高める」という考え方がポイントです。
というのも、私たちのカラダには、交感神経と副交感神経があり、眠くなるときには副交感神経の働きが優位になります。しかし、眠れないときには、この関係性が逆転します。交感神経の働きが優位になり、いくら焦って眠ろうと思っても、眠れなくなるのです。そこで、副交感神経の働きを活発にするためにも、気持ちが落ち着く行動を意図的につくることが大切なのです。
就寝前の「読書」を段階的に取り入れる
子どもの頃、眠る前に絵本を読んでもらっていた方はいないでしょうか?
じつはこれ、入眠儀式のひとつです。就寝前に必ず絵本を読むことで、子どもの無意識に「絵本を読む=そろそろ寝る時間」という習慣付けをしていたといえるでしょう。そして、これは大人にも効果的な入眠儀式です。
たとえば、就寝1時間前には必ず枕元に読み物を置いておく。45分前になったら必ず布団に入って本を読む。10分前には必ず消灯する。このように眠るまでの行動を段階的につくっておけば、行動が進むにつれて、自然と眠気が高まるようになります。
「ホットドリンク」で深部温度を上げておく
「カラダの内側を温める行動」も効果的な入眠儀式のひとつです。
なぜなら、人のカラダは眠くなるとき、カラダ内部の温度「深部温度」が下がっていくという傾向があります。そこでちょっとだけ深部温度を上げる行動を取り入れておけば、落差が大きくなり、眠りやすくなります。
たとえば、ホットミルクや生姜湯、白湯、ハーブティーなど、カフェイン抜きの飲み物がいいでしょう。就寝1時間前に必ずホットドリンクを飲む、30分前にはストレッチをする、15分前には必ず歯を磨く、などとカラダを動かすこともセットにしておくとリラックス効果が感じやすくなります。
「アロマ」「音楽」で心が癒されるタイミングをつくる
人がリラックスしているとき、脳波はα波が出ている状態です。
このα波が出ているとき、脳内では幸せホルモンとして知られるベータエンドルフィンが分泌されています。ベータエンドルフィンは睡眠の質改善にも関係があるとされ、リラックスすることが重要です。そこでアロマをたいたり、音楽を聴くことで、心が癒され、気分が落ち着く効果が期待できるのです。
これもたとえば、就寝前の30分前にアロマをたいたり、お気に入りの曲を聴いたりして、気持ちを落ち着かせる、15分前にホットドリンクを飲む、5分前にトイレに行く、消灯する、などとステップを設けておくことで、眠気を高めることができます。
自分独自の入眠儀式をつくってみよう
入眠儀式は人によってバラバラです。どんな行動を取ることで、自分がリラックスして眠れる態勢をつくれるか、という視点で考えてみるといいでしょう。「お風呂に浸かる」「歯を磨く」「トイレに行く」などは寝る前の行動として、すでに無意識にやっている人も多いので、その合間合間に自分ならではの行動習慣をつくってみるといいかもしれません。