学校教育法の一部改正(2019年4月1日施行)に伴い、大学の制度に新たな教育機関として“高等教育機関”が追加されます。これは1964年に“短期大学”が創設されて以来55年ぶり。
さて、このほど学校法人電子学園(多忠貴理事長)は東京都墨田区文花地区に、実践的な職業教育を行う高等教育機関として「専門職大学」を開学する構想を発表しました。
設立は2020年4月を予定。学校名は仮称「i専門職大学(略称:i大/あいだい)」で、ICTイノベーション学部ICTイノベーション学科を設置します。入学定員は200名、専任教員26人。ICT教育やビジネス創造教育、インターンシップやリアルプロジェクトなどを企業と連携して学びます。
教育理念に「変化を楽しみ、自ら学び、革新を創造する」を掲げ、職業実践教育に特化しているのがポイント。卒業単位の3、4割以上が実習科目となり、専任教員の4割以上を実務家が担うなど、職業と直結したカリキュラムが組まれるとのこと。高度な専門性を修得し、ICTでイノベーションを起こせる人材を教育することが狙いです。
学生は「全員社員、全員起業」
i大は3つの挑戦として「全員社員+全員起業」、「知のハブ+教育特区」、「地域創生モデルの構築」という独自の取り組みを推進。「全員社員+全員起業」は、学生全員に社員、起業の経験機械を提供します。国内外トップクラスのICT起業らと連携し、教育分野の構造改革特区を企画・設計するのが「知のハブ+教育特区」。また、「地域創生モデルの構築」では、墨田区で産学官連携によりICTを活用した地域創生プランを展開していきます。
学長には現、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授で、テレビ出演など多方面で活躍している中村伊知哉氏が就任予定。
i大の魅力は何といってもNTTドコモやKDDI、ソフトバンク、花王、グリー、セガゲームス、カヤックなど錚々たる企業が協力、連携していること。1人720時間のインターンで実ビジネスを体感できる教育です。さらに、オンライン授業を充実化させるとともに、英語教育も徹底。留学生を受け入れ、国際性も強化します。
まさに先進的でグローバルな「進化系教育機関」であり、学生のうちからリアルなビジネスに触れられるプレ企業大学となりそうです。