2016年もアイドルや女優、タレント…さまざまなオーデションが開催されています。そのなかで必ず審査されるといっていいのが歯並び。最近は、歯列矯正はあたりまえ。必須条件だとも聞きます。
そこで雑誌、CLASSYで紹介されていた矯正の専門医『銀座HINA矯正歯科』今野裕一先生にお話を聞いてみました。今野先生は【裏側矯正】がご専門。10年間で2000症例弱もの裏側矯正を手掛けている方です。
※裏側矯正とは「歯の裏側に矯正器具をつけて矯正する方法」
銀座という場所がら患者さんは、モデルさんやタレントさん、飲食店のキャストさんなど華やかな方が多いイメージですが…職業と歯列矯正の関係や、矯正歯科を選ぶ基準やコツ。そして料金の仕組みなど、まさに歯列矯正“裏側”まで!教えていただきました。
実際、どんな方が裏側矯正をされているのでしょうか?
「モデルさんや女優さんなどいらっしゃれば、印象深いですが。全体としていろいろな職業の方が相談にいらっしゃいます。銀座だからといって特別、偏りがある訳ではないですね。」
どんな悩みを持たれて来院されますか?
「今年の秋に結婚式があるから、来年、春に就職するからなど、目的があって治療相談にいらっしゃる方が多いです。なんとなく歯並びを治したい…という方は少ないですね。」
裏側矯正の最大の魅力って?
「何といっても、表から見えないことです。例えばモデルさんやタレントさんがデビューを考えているとして、宣材写真が先に必要な時がありますよね。裏側矯正だと、前歯を揃えるだけならば2~3ヶ月で充分に対応できますから、器具をつけたまま、笑顔を撮ることが可能です」
裏側矯正は、時間がかかると聞きました。
「裏側矯正の専門の先生が治療を行えば、歯並びの状態に関わらず、だいたい1年半くらいで終わります。ネットでは“裏”は2~3年かかるという噂もあるようですが。実際それほどかかる方はまれで、もっと短い期間で整えられます。」
矯正で小顔になれますか?
「実際、顔が小さくなる人もいますが…骨格が小さくなることはありません。医学的に言えば、骨(顔の骨格)は手術をしなければ変わりませんから。ただ、歯並びが変わることで、噛む力のかかり方が変わり、それによって筋肉の付き方が変わりますから顔が細くシュッとなることはあります。」
親不知を抜くと、顔が小さくなりますか?
「小顔になりたい、という方にはその成り立ちに時間をかけご説明をします。小顔効果が、矯正治療のオプションでついてくる可能性もある…ぐらいで考えておいた方がいいですね。ただ…親不知を抜いた場合と似たように、一時期ご飯を食べ辛くなることもありますから…ダイエット効果で顔が小さくなることはあるかも知れませんね(笑)」
最近、顔が小さい女性が多い気がしますが?
「実際、統計的にはあごが小さくなっています。加えて、あごが小さいのは遺伝の要因も大きいです。ただ、骨格が一緒の双子でも歯並びは違うんです。それは、微妙な生え変わりの時期のずれや癖など(環境)が違うからなんですね。」
モデルやタレントになるのに矯正は必須?
「歯並びが良いから売れるわけではないと思いますが、ヒトに見られる職業として、口元に気をくばることは自然な考えだと思います。治すか治さないかは、ご本人の希望だと思いますが……なかには、事務所のマネージャーさんに連れてこられる方もいますから、やはり大切なことだと思います。」
「確かに、昔よりも歯並びを気にされる人は増えました。最近、感じるのは芸人やお笑いの方でも矯正治療される方が増えたということです。好感度に関係しているのかも知れませんね。」
子供の矯正は無駄?子役タレントをめざす場合
「いうなれば、大人の治療は仕上げの治療。子供の治療は…生え変わりが、ちゃんととできるように“成長を上手にうながしてあげる”ものです。幼児期にある程度治せば、後の重症度が変わりますから、無駄というわけではありませんが、完成した歯並びを求めては無理があると思います。」
歯並びをなおすと、声がキレイになる?
「矯正というと、顔の印象に話が行きがちなんですが、滑舌を良くする効果もあります。そのため、歌を職業とする方やコールセンター勤務の方とかもいらっしゃいます。」
「顔の印象を変えたい、というより、発音やしゃべり方を変えたいということでしょう。モデルさんでも滑舌が良かったり、声が聞きやすければ、それは、容姿以外にも素敵な個性になりますよね」
「ただ矯正を始めて1~2ヵ月は、会話が一番頑張りどころかもしれません。大切なのは、前もって器具を付けた状態になれておくことです。通常2~3ヵ月あれば、慣れることができます。もしもアナウンサーの試験がある様な大切な時期がある場合には、上手く喋れる適応期間が必要だと思います。」
裏側矯正にむかない歯並びとかはありますか?
「ありません。表側の矯正治療が可能であれば、裏側の矯正治療も可能ですし、治療期間も変わりません。もし、裏側矯正を断られたり、表側の方が早く終わると言われた方がいたとすれば、それは治療をする側の技術力の問題かも知れませんね。どんな歯並びにも対応できるはずです。」
どんな矯正歯科医が良いのか?
「実は大学病院を出た後に裏側矯正の経験を積むことが多く、加えて数多くの症例をこなし習得するには、更に年数をかけなくてはいけません。また、経験だけでは補えない部分が矯正治療にはあって、先生のひらめきや発想力も大切なんです。なんとなく、ぼんやりとした説明ですが…装置をつけさえすすれば、歯並びが綺麗になるという訳ではないんですね。」
「ですから、一概に、年配の先生が良いわけでもなく、肩書の多い先生が良いわけでもありません。ちまたにあるランキングは、正直…いろいろ操作されていて特にあてになりません。」
矯正歯科を選ぶときのポイントは?
「手の器用さは大きなポイントです。また肩書きにも目がいきますが、先生の人間性を重視することも選ぶ基準として大切だと思います。実は、先生以外のスタッフの方が親切だからは、特に危険です。もちろん、スタッフさんの対応が良いのは素晴らしいことですが、その先生がどれだけ自分に向き合ってくれるかや、先生の言ったことが忠実に治療に反映されているかなど、毎回治療をするのは先生ですから。」
「担当医とは治療中もいろいろな相談をしたりします。「以前と言っていることが違う、無責任な発言がある」など、ない方がいいですが、トラブルが起きた時もその方が安心できます。歯並びは患者さんと先生で作り上げていくものだからです。」
クリニックによって金額の幅が広い理由は?
「これには、裏話はたくさんあります。低価格を実現!!はあぶないです。実は安くしようと思えば、粗悪な材料を使い、ドクターでないスタッフが先生の指示のみで治療を行うなどで、経費を削減できます。回転率だけで言うと、牛丼は低価格ですが、数を回さなければ成り立ちませんよね。それと一緒。大勢の患者さんを、診るということは、当然、それだけ個人にかける時間が少なくなることを意味します。」
歯列矯正は先生との距離が大事
「私は、自分の見れる範囲で責任をもって治療をしたいので、一人ひとりに時間をかけます。矯正治療は患者さんと長く接しますから、コミュニケーションが大切です。患者さんとの距離が近いです。ですから、患者さんのご紹介で新しい患者さんがいらっしゃることが多いのは、その辺に理由があると思います。」
HINA先生!ありがとうございました。
土日も診療しているという銀座HINA矯正歯科。休みの日の銀座なんて、ついでにショッピングも楽しめそうですね?
銀座HINA矯正歯科 院長 今野裕一
2001年 松本歯科大学 卒業 歯科医師免許取得
2004年 東北大学歯学部附属病院 矯正歯科研修修了
2006年 東北大学大学院 矯正学分野 非常勤講師
にいさか矯正歯科 勤務
埼玉県内高等学校学校医
2007年 日本矯正歯科学会 認定医 取得
にいさか矯正歯科 退職
2010年 都内裏側矯正専門歯科医院に勤め、理事長就任。
2012年 都内裏側矯正専門歯科医院 退職
銀座HINA矯正歯科開設 院長就任