「汚い」「下品」と疎まれるわりには毎シーズン着実に生産される「うんこ」にまつわるニュース。世間は鼻をつまみながらもうんこが大好きなのを私は知っています。
だから今年も調べました。
最新のうんこ事情、見つけてしまったうんこニュースを2021年も紹介させていただこうと思います。
コロナ禍がもたらした地下鉄・バス内でのうんこ禁止
「いやいや、たいがい公共の場でうんこするのは禁止だろ」と思う人も多いと思いますが周知のモラルだからこそわざわざルール化していない場合もあります。そもそもニューヨークの地下鉄・バス内での唾吐き、排尿などの不衛生な行為は禁止されていましたが、特に「排泄」については決められていなかったそうです。そんなルールがあるにもかかわらず不衛生であり、利用者からの苦情も多かったそうです。しかし運営機関はあまり相手にしていなかったんだとか。これに従業員の抗議や昨今のコロナ禍による衛生環境の見直しなどの影響があり、規則に改めて「車内でのうんこ禁止」が明文化。ルール破りは罰金を支払わされます。
人間の生涯うんこ量
米カリフォルニア大の研究によると、人は1日平均400~500グラムのうんこをするそう。これを年間で計算すると145キロ。上野動物園のパンダのシャンシャンの体重は86キロなので1頭半の体重と同じぐらい、人間はうんこをすることに。
さらに生涯で見積もってみると、米国人女性の平均寿命81歳なので、なんと1万1700キロを排泄することになります。これはオスのアフリカゾウ2頭分の体重に匹敵します。
山に残された排泄物66トン
米アラスカ州にある山・デナリ。北アメリカ大陸最高峰で標高6190メートル。かつてはマッキンリー山と呼ばれていました。気象条件は厳しく、夏でも最低気温が-30度近くなるという登山には過酷な山として知られていますが、それでも年間1200人がチャレンジすると言います。ところが近年、困った問題が発生しています。
それは登山者が野ぐそで残したうんこ。これまで雪や氷河で冷凍保存されていたうんこですが、気候変動により雪が溶けうんこが露わに……。これからも雪は溶けていくとみられ、続々と姿を見せると考えられています。そのうんこの推定量は66トン。そのうえ毎年2トンのうんこが山に生み出されているそうです。
排泄物が億単位の高値に
マッコウクジラの腸内で消化しきれなかったものが結石化、排泄された塊を「鯨糞」または「龍涎香」などと呼ばれています。これは加工するとかぐわしくなるため、古くから香料の原料になっていました。しかし手に入れるのには難しく、たまたま海岸に打ち上げられたものなどが報告される程度。このような要因もあり、発見された場合は高値で取引され2020年にはイギリスの少年が600グラムの龍涎香を見つけ500万円の値が付くのではと報道。さらに同年、タイで100キロの龍涎香が発見され、その予想価格3億円超えと話題になりました。
うんこはトイレでしない孤高の“糞土師”
人が生きていくうえで野ぐそをすることなど数えるほど。出来ればトイレでしたいし野ぐそをするというピンチにはめぐり合いたくないものです。ところがその野ぐそを常とし13年間貫いたという男性がいます。多くの著作があり糞土師(ふんどし)を自称する男性I氏。数々のインタビューをまとめた彼の野ぐそヒストリーは次の通り。野ぐそライフを決意したのはし尿処理施設建設に近隣住民が反対運動をおこしたこと。彼は自然保護運動をしていましたが建設に反対はしていなかったそう。しかし自分自身がトイレで排泄をすることは反対派の人たちと変わらない、ということに気付き一念発起。ならば野ぐそをして菌に分解してもらおうとしたのが端緒だといいます。以後、森などに穴を掘り脱糞。分解できないペーパーは使わず主に葉っぱを使う生活を続けること13年。途絶えてしまった理由は都会で腹を下してしまい仕方なくトイレを使ってしまったからなんだとか。しかし以後もなるべく野ぐそに努めトータルの期間は40年を超え、その回数は1万3000以上に達すると語っています。
毎年、これでもかとひり出されるうんこニュース。今年はなぜだか考えさせられる響くうんこが多かったと思います。来年もこの記事が書けるよう、たんまりうんこをしていきたいものですね。