TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM 2018準グランプリ受賞作『先生、私の隣に座っていただけませんか?』(9月10日公開)の完成報告会見が8月25日都内で行われ、主演の黒木華、柄本佑、共演の金子大地、奈緒、そして堀江貴大監督が出席した。
夫の不倫を漫画にする漫画家・佐和子役の黒木は「ストーリーが面白くて、登場人物全員が魅力的。読んでいてゾクっとしましたし、脚本を読んだ時に漫画と現実の行き来をどうやって映像化するのかも気になった」と実験的構成にゾッコン。佐和子の夫で漫画家・俊夫役の柄本は「不倫している俊夫が100%悪いし、不倫にも向いてない男。ただ鑑賞後には、俊夫の親しみのある人間的なところに触れられたらいいと思ったし、不倫に向いてない馬鹿正直な俊夫を表せれば監督の思い描く俊夫像に近づけると思った」と役柄を紹介した。
すると不倫される側の黒木は「俊夫さんが右往左往してるところがチャーミングで可愛い」と大らかな心を示すと、柄本は「憎めないでしょ?」とニヤリとし「この作品は、爽快快活健康的不倫ムービーです。不倫を題材にしてここまで気持ちのいい作品はあまりない。本来ならばドロドロ要素が沢山あるはずなのに、そこを突き詰めずに別の視点に振るのが面白い」とオリジナルなストーリーに太鼓判を押していた。
佐和子と出会う運転教習所指導官役の金子は「教習所の先生なので、ガチガチの佐和子さんを優しくリードする役柄です。でも撮影では逆で、ガチガチに緊張する僕を黒木さんが優しくほぐすような雰囲気を作ってくれました。黒木さんのことを『先生!』と呼びたいくらい」と感謝。それに黒木は「緊張しているような雰囲気はなかった」と驚くと、金子は「このコメントすら優しい!」と黒木の気遣いに嬉しそうだった。
俊夫の不倫相手で佐和子の担当編集者・千佳役の奈緒は「台本を読み終わったときに『面白い!』と叫んだくらい面白い。それに余白も多いので不倫を題材にしてはいるけれど、家族でも観られる内容」と異色作であると評し、それに柄本も「ファミリームービーではないけれど、そのくらい健康的に不倫を描いている」と納得していた。
そんな“爽快快活健康的不倫ムービー”にちなんで、この夏に経験した爽快体験をそれぞれが回答。黒木は現在上演中の舞台『ウェンディ&ピーターパン』での経験を挙げて「空を飛んで爽快。10数メートル飛んでいるので、普段見られない景色が見られる。高いところが好きみたい」とフライングで爽快。
柄本は「とある地方ロケで6カットある所、ヒキの1カットでそのシーンがOKになった時。その芝居だけで監督から『わかる』と言われると、やりがいにも繋がる」と明かすと、登壇した俳優陣全員がその気持ちに共感を示して、金子は「気持ちがいいんだろうなあと思う」と羨ましそうだった。
そんな金子は「オリンピック」で爽やかになったそうで「金メダルのニュースを見ると朝から気持ち良く過ごせた。頑張っている人を見るとポジティブな気持ちになって元気をもらえる」とアスリートたちの活躍に感動。一方、奈緒は「VRダンス」と明かし「ダンスエキササイズのVRがある。舞台となるクラブで誘われて上手く踊れると、キャラクターから『連絡先を交換してよ』と言われる。そこも含めて爽快。最近はVIPルームまで行けるようになりました」とステイホームを満喫していた。