プーさんが映画に…。
“プーさん”といっても、ドラマ「高嶺の花」(フジテレビ系)で石原さとみ様の恋人役、峯田和伸様のことではございません。ディズニーアニメ「くまのプーさん」のプーさんでございます。
今年1月には「パディントン2」、5月には「ピーターラビット」、そして、この秋、「プーと大人になった僕」と…。実写映画化ブームでございます。さらに、どれもハズレがございません。
そんな「プーと大人になった僕」、アメリカではユアン・マクレガー主演の実写映画としては歴代No. 1の興行収入を記録。そこそこの人気でございます。ところが、間もなく世界最大の映画市場になると言われている中国では、公開されないとか…。公開が認めていないのでございます。中国ではプーさんを検閲しており、今回の措置もその影響では…という噂も。
なぜ、くまのプーさんが…。
その理由はプーさんが習近平国家主席に似ているからだとか。中国では国家指導者をからかう内容はたとえプーさんであれ、許されないのでございます。中国当局は年間の海外映画公開本数を34本に制限しており、他にヒットしそうな映画があるからではないかとの見方もございます。
前置きが長くなりましたが、この「プーと大人になった僕」は、大人になりロンドンで仕事漬けの日々を送る主人公クリストファー・ロビンが大親友のプーと再会を果たす物語でございますが、ここからが本題でございます。
「くまのプーさん」は、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、1926年に発表されましたA・A・ミルン様の児童小説が元になっております。
その児童小説の「くまのプーさん」は、実在したクマがモデルになっております。それもなんと!メスだったとか…そう、アニメのプーさんはオスでございますが、モデルになった実在したプーさんはメスだったのでございます。
その実在したクマのプーさんの実話、A・A・ミルン様の童話「くまのプーさん」が誕生するまでが綴られたノンフィクション絵本があるのでございます。
それがこちら。
「プーさんとであった日 ~世界でいちばん ゆうめいなクマのほんとうにあったお話~」(文:リンジー・マティック 絵:ソフィー・ブラッコール 訳:山口文生 出版社:評論社)
こちら、大人も十分楽しめる絵本でございます。むしろ幼い子には難しいかも。
ちょびっとだけご紹介すると、ある獣医が敵地に向かう途中、子熊に出会い、その子熊を飼うことに。その後、ロンドンの動物園に子熊が預けられることに。そこでクリストファー・ロビンという少年と仲良くなって、…。かなり端折りましたが、そういうお話です。是非、絵本でご確認ください。
ちなみに、この絵本を書いたのは、その獣医のひ孫にあたる女性でございます。
さらに絵も!2016年、すぐれた絵本に贈られるコールデコット賞に輝いております。「くまのプーさんの絵本」という話題だけでなく、絵本としてゴイスーな評価を得ている作品でございます。是非、映画を鑑賞される前にご一読くださいませ。
カップルや親子で映画をご覧になるご予定の方は、プレゼントにもよろしいかと…。
(文:N田N昌)