どもどもっ、マガサミではお久しぶりのおっちゃんです!緊急事態宣言は解けたものの、未だ予断を許さぬ状況で、映画を楽しむのもなかなか厳しい状況。でも映画業界の皆さん、楽しみに待ってらっしゃる方のためにあの手この手を四苦八苦しながら頑張ってらっしゃいますよ!
そんな努力の一環として、映画公開に伴う舞台挨拶なんかをオンラインで行うというケースも増えてきました。今後はこういったイベントもさらにバラエティに富んだ指向で発展し、地方でも出演者の方を身近に感じられるような機会が増えていくことでしょう。
そして3日、こちらもまた映画舞台挨拶であります。すでに全国公開中の映画『水曜日が消えた』に出演された主演の中村倫也さんが、ヒロインの石橋菜津美さん、深川麻衣と両手に花状態で全国87か所の映像配信による舞台挨拶を行いました。
「こんなふうに離れてやる舞台挨拶というのも初めてで…」と石橋さん、深川さんとのディスタンスにちょっと戸惑い気味の中村さん。石橋さん、深川さんも目の前にお客のいない状態で舞台挨拶を行うことにちょっと戸惑った様子もありましたが、それでも多くの観衆に向けて楽しいトークを展開してくれました。
『水曜日が消えた』は、ある一人の多重人格障害に陥った男性の物語。曜日ごとに人格が変わるという一人の男性を、中村さんが巧みに演じます。劇中では他の曜日の人格と渡り合う主人公「火曜日」の姿を追ってストーリーは進んでいくのですが、とにかく登場するのは中村さん一人で、ほとんどが中村さんの撮影ではあるものの、いるはずの「登場しない人格」を相手に演技をするのが大きなネックだったといいます。
石橋さん、深川さんも脚本の記述だけではなかなか全体像がイメージできず、完成した作品を見て初めて内容を理解したという状態。これをしっかりと演じきった中村さんにただ驚くだけでありました。
中村さん自身に対するイメージを深川さんは「行動や言葉の予想がつかない」という不思議なキャラクターの一方で「行動と言葉が予測できなく、ぽっといった言葉が現場を和ましてくれて優しいお兄さんという感じ」といったイメージを抱いたとのこと。一方で中村さんは、深川さんの役柄に対し「優しいお姉さんという感じ」のイメージを抱いたといい「優しいお姉さんに“優しいお兄さん”と言われ、混乱しています」なんて告白。何かフッと出る笑いを誘う語りが、いかにも中村さんらしいコメントであります。
石橋さんも中村さんについて「ムードメーカーとは違うけど、いるだけホワっとする感じ。でも現場にいるだけで締まる感じもあって、不思議な方だなと。あまりつかめない感じで」と現場での様子を回想。その言葉に中村さんは「なるほど。今日はいろんな意味で、まだディスタンスがあると」と自虐的にコメント。いやいや、褒めているんですって!?
一方で劇中ではきたろうさん、中島歩さんら個性的な出演陣と刺激的な共演を果たされたのですが、さらにユニークな共演者として、あのロックバンド「ゲスの極み乙女。」の休日課長も出演するんです。劇中ではなんと、中村さんに添い寝するシーンも!「(休日課長の)吐息をここ(うなじ)で聞いたのは僕だけですよ。自然と背中に鳥肌が立ちました」と役作りの完璧振りを振り返り、笑いを振りまいていました!
観ればとにかくその作風に驚くことは間違いないこの『水曜日が消えた』。その撮影の難解さは見ればわかるほどのかなりのユニークさでありますが、そんな苦労の上でこんな楽しいトークを展開してくれいただいた中村さんなら、なるほどとうなずける作品であります。
そして素敵な笑顔で舞台挨拶に花を添えられた石橋さん、深川さんの出演シーンも印象的。近年の「壁ドン」映画に比べて「恋愛」を決定づける表現が微妙に削られているのに、なぜか逆にキュンキュンしてしまいますよ〜!