連日報道されている国会の様子を見て、「政治のことはよくわからないけど、このままで日本は大丈夫か?」と心配されている方に、是非読んでもらいたい!去年緊急出版された大人が読むべき絵本を2冊、ご紹介したいと思います。
まずは、こちら。
選挙権の年齢が18歳に引き下げられた2016年に復刊された、かこさとし様の「こどものとうひょう おとなのせんきょ」でございます。初版は1983年。一度廃刊になっておりましたが、選挙権年齢引き下げで話題になり去年、復刊されました。
改めて説明するまでもありませんが、かこ様は誰もが知る国民的絵本作家。累計220万部を超える「からすのパンやさん」、さらに180万部を超える「だるまちゃんとてんぐちゃん」シリーズでも有名。科学絵本の第一人者でもあります。
復刊されると、ハフィントンポスト(日本版)への掲載をきっかけに、フェイスブック、ツイッターなどSNSで大反響!すぐに重版がかかったとか。
お話は、小さな広場の使い方を巡って争いが絶えない子供たちが、「それなら投票で広場の使い方を決めよう」というストーリー。しかし、なかなか上手くはいきません、今の国会と違って多数決では問題を解決してくれないのです。果たして、どんな解決策をみつけるのか…。
最後のページには、大人がドキッとする思いもよらぬ展開も!?
先日もフランスや韓国の大統領選がありましたが、今年は都議選をはじめ、世界中で大きな選挙がある年でございます。是非、この「こどものとうひょう おとなのせんきょ」で、選挙について、民主主義について復習して頂ければと思います。かこさとし様の民主主義の真髄をとりもどしたいという願いで出版された社会派絵本でございます。
「憲法くん」(作:松元ヒロ 絵:武田美穂)
こちらは、今年施行から70年を迎えた「日本国憲法」の絵本でございます。主人公は、タイトルからもお察しの通り、なんと日本国憲法でございます。
作者は、スタンダップコメディアンとして活躍されている松元ヒロ様。政治風刺で有名なコント集団「ニュースペーパー」の立ち上げメンバーでございます。政治色が強いためメディア出演の機会は多くはございませんが、ライブではかなりの人気を誇っていらっしゃいます。ちなみに、立川談志様、永六輔様、井上ひさし様が大ファンだったことでも有名な方でございます。
そんな松元様が20年にわたり舞台で演じ続けている一人芝居「憲法くん」。こちらを絵本化したものでございます。ライブでは、憲法の前文や憲法9条の条文も暗唱されております。不思議なことに、松元さまから聞くと、前文などがすごくわかりやすく理解できてしまうのだとか…。
安倍総理の言っている意味がわからない、ニュース番組で憲法学者が言ってる意味がわからない…。今更だけど、憲法について基礎から勉強したいとお考えの方、是非、絵本から入ってみるというのはいかがでしょうか。
(文:N田N昌)