「マスコミやSNS、ウェブニュースなどの情報が内閣によってコントロールされている」という衝撃的な内容の社会派サスペンス映画『新聞記者』が本日から公開です!! 東京新聞記者の望月衣塑子の同名ベストセラーという信憑性バツグンの小説を原案に、若き新聞記者&エリート官僚の対峙と葛藤をオリジナルストーリーで映画化。
主演は、韓国版『怪しい彼女』や『新感染 ファイナル・エクスプレス』など、韓国の演技派女優シム・ウンギョン。もう一人の主人公に、大作からカルト系まで様々なジャンルの映画出演でフィルモグラフィをハイペースで埋めていく松坂桃李。そんな旬な2人がダブル主演です。
謎めいたFAX、内閣府の暗躍、官僚の自殺……
新聞社に謎めいたFAXが届き、ミステリーがスタート。そのFAXというのが、内閣府により新設されるという医療系大学の計画書の一部。なぜ内閣府がこんなに怪しい大学を新設するのか? また誰が極秘扱いの計画書を送ってきたのか? 新聞社で働く記者の吉岡エリカがその件を調べ始めます。
一方、内閣情報調査室という現政権に不都合なニュースをコントロールする部署。そんな恐ろしい部署で、鬱になりながら働く杉原。そんなある日、杉原は仲の良い元上司と久々に再会。仕事にハリがでるわとの喜ぶのもつかの間。その上司は、数日後に自殺。どうやら、大学新設計画に関わっていたらしいと知るんです。
そんな2人の主人公が、同時進行で政府の隠す真っ黒な計画を調べていくのが前半の展開。後半では、事件を調べる過程で出会った2人が、疑い&対立しながらの人間不信サスペンスドラマへ発展。
2人は言ってしまえば敵同士のような立場関係な訳ですから、最初は「こいつ本気か?」という疑念から入るんです。そんな2人が組めば内と外からのタッグになるので、バディ要素も追加。それぞれの調査がクライマックスで回収されていくカタルシスは絶大!!
垣間見えるバックボーンまで秀逸!!
そんな中で、ドロドロの仕事をする杉原には妊娠中の妻がおり、出世と鬱な仕事の天秤に掛けら苦悩します。前半で死んでしまう尊敬していた上司の家族が彼の未来のメタファーになっているんです。だから、余計に悩んでしまうんですね。
吉岡記者の方は、日本人の父と韓国人の母のもと、アメリカで育った設定。それにより、そんなアイデンティティが右に倣えな日本人と違い、社内でも浮いた存在。だからこそ、事件追及のモチベーションになっているという設定が上手いです。さらに、調査の中で、ジャーナリストだった父の死がフラッシュバック。人間ドラマを深堀り。個々のキャラの強さをバランスよく強調。後半で2人が出会ったときの化学反応に期待値を上げていきます。
怖い上司ばかり……
吉岡の仕事に激厳しい上司役には、北村有起哉。ニヒリストな役どころをシリアスに演じていて、画面に写るだけで緊張感増し増し。杉原の上司で内閣参事官役に、田中哲司。自身のキャリアの中で「悪役の集大成のような役」という冷血漢。表情を変えずに淡々と支持を出す感じが怖いです。サスペンス映画の登場人物としたは完璧ですが上司にしたくない人を好演しています。その他、吉岡の気のいい同僚に岡山天音、杉原の夫想いの妻役に本田翼と豪華なメンツが終結。
映画『新聞記者』は本日より、新宿ピカデリー、イオンシネマほか全国ロードショー中です。
『新聞記者』
出演:シム・ウンギョン 松坂桃李
本田翼 岡山天音 郭智博 長田成哉 宮野陽名 / 高橋努 西田尚美
高橋和也 / 北村有起哉 田中哲司
監督:藤井道人『デイアンドナイト』 脚本:詩森ろば 高石明彦 藤井道人 音楽:岩代太郎
原案:望月衣塑子「新聞記者」(角川新書刊) 河村光庸
企画・製作:河村光庸 エグゼクティヴ・プロデューサー:河村光庸 岡本東郎
プロデューサー:高石明彦 製作幹事:VAP 制作プロダクション:The icon
宣伝:KICCORIT 制作:スターサンズ 配給:スターサンズ イオンエンターテイメント
オフィシャルページ:http://shimbunkisha.jp/
製作:2019『新聞記者』フィルムパートナーズ
(C)2019「新聞記者」フィルムパートナーズ