アメコミ映画「アベンジャーズ」シリーズや日本でも「仮面ライダー」「ウルトラマン」シリーズなど、ヒーローの大量登場が主流となって久しいですが、まさか大量のスパイダーマンのみが登場する映画が作られるとは!
それが、現在公開中の映画『スパイダーマン スパイダーバース』なんです。
スパイダーマンとは?
スパイダーマンと言えば、特殊なクモに噛まれ、スーパーパワーを使えるようになったピーター・パーカーが正義の味方=スパイダーマンになって悪と戦うアメコミ作品。何度も設定をリセットしては映画化されているスパイダーマン。それでも、アメコミ界では、さらにその何倍ものパラレルワールド世界がコミック化されています。例えば、2代目スパイダーマンや女性のスパイダーウーマン、ダークな作風のスパイダーマン、豚キャラになったスパイダーマン、ロボットに乗って戦うスパイダーマンなどなど。
そんなパラレル・スパイダーマンたちが本作で一同に集結!でも、大丈夫です。アメコミ原作などを知らない人でも楽しめる一見さん大歓迎仕様になっています。
どんな話かと言うと……
悪党の作った悪い発明により、次元が歪められ、世界がバグったような状態に。しかも、それを阻止しようとしていたスパイダーマン=ピーター・パーカーは敵に殺されてしまいます。
そんな折、特殊なクモに噛まれた中学生マイルスはスパイダーマンの力を発揮。ピーター・パーカーの代わりにスパイダーマンへ変身。悪党退治へと乗り出しますが、力を思い通りにコントロール出来ません。
そこに現れたのが別次元の中年ピーター・パーカー。このピーターは、投資に失敗、奥さんと離婚、ヒーロー活動もほどほどに人生諦めモードのダメダメなオッサンのピーターなんです。
そんな落ちぶれ中年スパイダーマンと力をコントロール出来ず失敗ばかりの新人スパイダーマンのデコボコ・コンビが誕生。他の次元のスパイダーマンたちと一緒に悪党退治ミッションへ。
アニメ豪華スタッフ集結
擬似的な師匠と弟子のコミカルな実践指導。人生の壁にぶつかった者同士のグッとくる友情。さらには、息をもつかせぬ怒濤のアクションシーン。まさに、アメコミ作品=スパイダーマンらしいエンターテイメントな仕上り。コミックを意識した画面分割やセリフの吹き出し、絵柄の異なるキャラ同士の共演など、映像クオリティーも抜群!!
さらに、今までの実写映画版「スパイダーマン」シリーズやコミック版を知ってる人ならニヤリとしてしまう小ネタ満載の行き届いたサービス精神に感服。
本作は、実写作品の脚本やイラストレーターなどで活躍するボブ・ペルシケッティ、ピーター・ラムジー、ロドニー・ロスマンの3人が共同監督。『LEGO(R) ムービー』のフィル・ロード&クリストファー・ミラーが製作を担当。アニメ作品の豪華スタッフが集結し、先日の第91回アカデミー賞で長編アニメーション賞を受賞。
ギボログ★★★★☆(星4つ)