今、"もっとも泣ける劇団"と言われる【東京セレソンデラックス】。中でも、隠れた名作の呼び声高い「あいあい傘」を同劇団の主宰にして、作・演出を担当してきた宅間孝行 本人が監督&脚本で映画化。
それが現在公開中の映画『あいあい傘』なんです。
ドタバタ人情喜劇?!
舞台は、お祭りを控えた田舎の神社。祭りに向けて、近くの茶屋に集まったテキ屋たち。中でもお調子者の清太郎が「美人と知り合った」……という中学生テイスト溢れる話題で大盛り上がり。茶屋の夫婦も子供の頃から知る清太郎のコイバナに興味津々。実は、この茶屋の夫婦は再婚同士。そして、その清太郎と知り合った美人というのが、25年前に失踪した父親を探しにやって来た茶屋の旦那の実の娘="さつき"だった……という、ややこしい急展開!!
そこからは、さつきに恋をした清太郎が暴走したり。仲睦まじいお茶屋の夫婦に腹を立てたさつきが暴走したり。それをテキ屋仲間たちが止めに入ったり。そうなんです。テキ屋仲間たちも巻き込んで、知らないのは、茶屋夫婦のみ……というドタバタ人情喜劇に発展!!
そんな中、「なぜ父親は妻子を残して、この田舎の村へやってきたのか?」というミステリーを中心に、残された娘の思い、残してきた父親の思いが明らかになっていきます。
クセ者揃いの役者陣
愛されるキン肉バカなテキ屋=清太郎をナチュラルに演じる市原隼人。ノンストップ勘違い野郎として、『男はつらいよ』の寅さんを思い出させる愛嬌がバツグン。
愛情と恨みをあわせ持ちながらも父親を探す さつき役 には、倉科カナ。30歳になり色気まで醸し出すようになった倉科カナですが、清太郎が勘違いするのも致し方ない程のキュートさも健在!!小悪魔っぷりを発揮!!
さつき の探す失踪した父親で茶屋の旦那=六郎役を演じるのは、人気落語家ながらドラマ『ルーズヴェルト・ゲーム』や『下町ロケット』等で名演技を見せ、その演技力も話題の立川談春。親子の再会シーンの、自分の娘と知ったときの立川談春の突然、言葉を失ってしまう芝居は号泣です!!
その他、妻役を原田知世、テキ屋仲間のカップルを やべきょうすけ&高橋メアリージュン、清太郎の馴染みの社長役をトミーズ雅(『御法度』の頃と変わらない最強素人芝居が素晴らしいです)と、もはやクセ者を集めたとしか思えないキャスティング。
演劇人=宅間孝行 演出
普段は演劇の世界で役者、脚本執筆、さらに自ら演出まで手掛ける宅間孝行。2008年には、映画『同窓会』で映画監督デビュー済み。本作でも、長回し撮影を多用。その1カットの中で、シーンによって、笑いや情緒を凝縮した演出力は圧巻。
まるで名作落語を観ているような、昭和テイスト残る人情喜劇『あいあい傘』は絶賛公開中です!!
(C)2018 映画「あいあい傘」製作委員会